アレキサンドライトの意味とは?その特徴や選び方
2016/04/13
何と言ってもアレキサンドライトの魅力は、太陽の光や室内の電気の光によって色が赤緑に変化することでしょう。
ここでは、このなんとも不思議な魅力を持つ石、アレキサンドライトの歴史や特徴、選び方についてご紹介しましょう。
アレキサンドライトの意味と歴史
ロシアで1830年に発見されたアレキサンドライトは、赤から緑に変色するという極めて珍しい性質を持つ石であったことから、すぐに皇室に献上されました。
その日が皇太子の誕生日だったことから、彼の名前(アレキサンドル2世)にちなんで「アレキサンドライト」と名付けられました。
また、ロシアの軍服の色が赤と緑だったことから、危険を察知するお守りとしても愛用されていました。
1900年代には世界各地で産出されるようになり、もちろん日本でも多くの愛好家がその色の変化を楽しむようになりました。
アレキサンドライトの特徴
アレキサンドライトの最大の特徴は、太陽光に当てると緑に、白熱電球に当てると赤に色が変わるということ。
ただ、緑はエメラルドのようなすっきりとした色味ではなく、ややくすんだ印象ですし、赤もルビーのような鮮やかな色味ではなく、紫がかったくすんだものが多くなります。
それでも評価が高いのは、色が変化するということ自体に価値があるからだと言えるでしょう。
産地によっても色に特徴が出ますが、いずれにしても赤と緑に変色することを楽しむ石であることに違いはありません。
アレキサンドライトは、キャッツアイなどと同じクリソベリルという鉱物で、かなり硬度が高く耐久性に優れています。
ダイヤモンド、ルビー、サファイヤに続く硬さなので、アクセサリーに使用するのに向いている石だと言えます。
アレキサンドライトの選び方
アレキサンドライトの評価のポイントは、色の変化がいかにはっきりしているか。
色そのものが濁ったものや、色味がはっきり感じられないものほど評価が下がります。
一般的にアレキサンドライトは、エメラルドの緑やルビーの赤と比べれば見劣りする色だと言われていますが、価値の高い石はそれほど色がくすんだ印象はありません。
また石のサイズが大きくなるほど、緑が黄色みを帯びてきたり、赤が茶色みを帯びてきたりすることがありますので、宝石の大きさだけに気を取られず、しっかりと色みも確認しておきましょう。
アレキサンドライトは、インクルージョン(鉱物に入っている小さな結晶など)が多い石でもありますので、インクルージョンがアレキサンドライトそのものの輝きに影響が出ない程度のものの方が価値は高くなります。
インクルージョンは色の変化にも影響を与えることがあるので、肉眼で確認できるようなキズがあるものは避けた方が良いでしょう。
色味や色の変化の様子ばかりに注目して、形(ナリ)の悪いものを選ぶのもおすすめできません。
アレキサンドライトは、合成のものも存在し手軽に楽しむことができます。
しかし、その輝きは天然のアレキサンドライトにかなうものではなく、満足のいくものではないと思います。
天然のアレキサンドライトはその深みが全く異なりますので、アレキサンドライトを購入する際は、天然の宝石かどうかもしっかりと確認するようにしましょう。