バイカラートルマリンの特徴と選び方

2016/03/18

bicolor-tourmaline-feature
宝石にはあまり興味がない、宝石をファッションに取り入れる自信がない……
という人でも、バイカラートルマリンを目にしたら、思わず手に取ってしまいたくなるかもしれません。

バイカラートルマリンは不思議な色のコントラストが美しく、ジュエリーとして楽しむのにもってこいの宝石です。

ここでは、そんなバイカラートルマリンの種類や選び方についてご紹介していきましょう。

バイカラートルマリンってどんな石?

なぜか一つの石に、パステルカラーのピンクと淡いブルーやグリーンなどの2色が現れるバイカラートルマリン。

古くからあった石ではありますが、ジュエリーとして広まったのは1970年代と比較的新しいものになります。

そもそもトルマリン自体が幅広い色相を持っている石で、赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、紫など種類豊富にありますから、非常にカラフルだと言えるでしょう。

しかし、バイカラーや3色が現れる原石は貴重で、ブラジルでの産出がやや多い程度で、そのほかはナイジェリアやシベリアなどから少量しか産出されません。

こんな不思議な色相を持つ石でありながら、研磨以外に処理を加えられることはありません。

キズがあることが多い石のため、加熱処理をすると欠けたり、ヒビが入ってしまったりするからです。

自然が作りだす偶然の美しさは見事としか言いようがありません。

paraibatourmaline

バイカラートルマリンの種類は?

2つの色味を持つトルマリンをバイカラートルマリンと言い、まるで輪切りにしたスイカのように3色が環状に現れるものをウォーターメロントルマリンと言います。

それぞれの特徴をご紹介しましょう。

バイカラートルマリンの特徴

1番多いのはピンクとグリーンの組み合わせですが、淡いブルーとの組み合わせも見られます。

結晶によっては、緑の色味が濃く出たり、逆にほとんどピンクに見えたりするような石もあります。

やはり、2色のバランスが良いものの方が評価も高く、飽きのこないものと言えるでしょう。

細長いデザインのものが多いですが、色の出具合によっては、正方形に近いものもあります。

ウォーターメロントルマリンの特徴

中心部から、赤、白、緑または青の色相が環状に現れます。

ウォーターメロントルマリンは本当に個性的で、それぞれの色の濃さはもちろん、面積や形も異なります。

スイカそっくりのものもあれば、中心部の赤はアクセント程度で青の部分が濃く広く現れるインパクトの強いものも。

いずれにしても、その不思議な色相に改めて自然の力を感じされられます。

バイカラートルマリンの選び方

バイカラートルマリンの色の割合や組み合わせは、好みによって評価が分かれますので、まずはパッとみて「身に着けたい!」と思えるものを選びましょう。

石の良し悪しを判断する基準としては、それぞれの色のバランスがよく、はっきりしているもの、透明度の高いものを選ぶと良いでしょう。

また、全体的に色味が淡くても、はっきりと色が分かれていれば良質のものと判断されます。

逆に2色に分かれて見えなかったり、色が濃すぎたり、薄すぎたりといった全体的なバランスが取れていないものは避けたほうが無難です。

裸石(ルース)をコレクションするのもいいですが、その美しさを活かしてぜひジュエリーとして楽しんでほしいバイカラートルマリン。

2色(または3色)の不思議な魅力は、身に着けてこそ引き立つものです。

ただし、さまざまな表情を見せる宝石ですので、選ぶ際は手に取って色の変化をしっかりと確認しましょう。

さまざまな宝石店をまわって、自分好みのバイカラートルマリンを見つけてください。