ピアジェ(PIAGET)の歴史とその代表作

2019/03/28

およそ140年以上の長い歴史を持つピアジェ(PIAGET)。時計のムーブメント作りから始まり、やがて懐中時計、腕時計の制作に着手。1959年にはジュエリー関係へと規模拡大し、現在では時計とジュエリー双方とも世界に名高いブランドとなりました。

〜始まりの場所は妖精の丘〜

 1874年、スイスにあるジュラ山脈の高度1000m以上に存在する「ラ・コート・オ・フェ」。日本語で妖精の丘という意味を持ち、冬になると激しい寒さを呼び、孤立の深まる厳しい環境であるこの地で、一人の若者が時計製造に取り組みます。彼の名はジョルジュ=エドワール・ピアジェ 。ジョルジュは19歳という若い年齢でありながら、自分の農場の敷地内に時計工房を設け、家族と共に時計の部品やムーブメントの製造を始めます。
 「常に必要以上のモノを作る」というのがジョルジュの理念であり、時計製造においてのこだわりでした。文字通り、彼を中心に制作された部品やムーブメントは他には類を見ない高性能を持ち、スイスや諸外国から発注依頼が殺到します。
ピアジェ(Piage)時計画像

〜ピアジェの代名詞、超薄型ムーブメント〜

 創業当初のピアジェ(PIAGET)はまだ部品やムーブメントの製造のみでしたが、1911年に息子のティモテ・ピアジェがジョルジュから会社を引き継ぎ、本格的に懐中時計や腕時計の製造を始めることになりました。1943年には、ティモテの息子でありジョルジュの孫であるジェラルドとヴァランタンの二人がピアジェ(PIAGET)を商標登録し、正式にブランドとして認められるようになります。これを機に時計工房の規模拡大、近代化されたもう一つの工房も建設されました。
 ピアジェ(PIAGET)をイメージしてもらうと、どれもケースが薄くデザインされているかと思われます。ピアジェ(PIAGET)の代名詞ともいえる超薄型ムーブメントは1957年に第一作目が誕生しました。その厚さはなんと2mm。現在ではクォーツ時計やスマートウォッチが普及され、薄型の時計というのは一般的となりました。しかし、今からおよそ50年以上前の時計界ではそこまでの技術はまだ到達していない中、ピアジェ(Piaget)は手巻き時計・オートマチック時計の超薄型に成功したのです。やがてそれは“革命的ムーブメント”と呼ばれ、他のブランドを圧倒させる時計技術が形となりました。
ピアジェ(Piage)時計画像

~女性の良きパートナー、ポセション~

 ピアジェ(PIAGET)のもう一つの顔であるジュエラーは1959年からスタートしました。どちらかというとピアジェ=ジュエリーブランドと認識されている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。歴史では1960年にスイスの都市・ジュネーブに位置した金細工の工房をピアジェが買収したことで、宝飾時計やジュエリー制作が始まりました。元々、時計制作での細かな作業を得意としていたピアジェ(PIAGET)の職人たちは、それをジュエリーにも活かし、長年ピアジェ(PIAGET)の顧客である富裕層の後押しもあり、ジュエリーブランドとしての地位も確立していきます。
 ピアジェ(PIAGET)を代表する人気ジュエリーのポセションは1990年に発表されました。二つのリングを重ね合わせくるくる回転する遊び心あるデザインは、ジュエリー界に新たな風を吹かせました。見るものを楽しませ、身につけた人には自由で前向きなエネルギーを放って欲しいと込められたポセションは、日常生活からパーティーなど場所を限らずお使い頂けます。
 ポセションが誕生して25周年を迎えた2015年には新作が発表されました。youtubeには人生の「ターニングポイント」をテーマにアメリカの女優ジェシカ・チャステインが演じるショートムービーのメイキング映像が公開されております。そして来年、2020年には誕生30周年を迎えます。人生を楽しむ女性の良きパートナーと評されるポセションの新たな一面が見られるやもしれません。

ピアジェ(Piage)時計画像

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