ボッテガヴェネタ-BOTTEGA VENETA-の歴史

2017/02/23


高級革製品だけではなく、2011年には香水をスタートするなど、今では幅広く展開を見せているボッテガヴェネタ。
比較的ブランドとしての歴史は浅いですが、昔からの手作業を誇りとし大事にしてきたその伝統はしっかりと受け継がれ高級ブランドとして世界で認知されております。

次世代の革職人を支援する為に自社で学校を開講した話もあります。
またメンズの財布は「男の格をあげる」とまで言われる人気ぶりなボッテガヴェネタの歴史について紹介していきます。

イタリア人夫婦がその歴史をスタートさせます。

時は1966年、イタリアのヴェネト州ビツェンツァにてモルテド夫妻がボッテガヴェネタを創業します。
元々、家族だけのビジネスとして始めたのだそうです。

ボッテガとは日本語で工房であり、その名の通り全て手作業で革製品を作りやがてそれは「まるでシルクのような革」と評され、上質でなめらかななめし革の紐を丹念に編んだ財布、バッグは世界中から注目を集めます。
この丹念に編んだデザイン、「イントレチャート」は当時からボッテガヴェネタの顔として認識されておりました。

しかしながら、それが売れてブランド名が大きくなるとは別の話だったようであり、注目を集めていた当時はまだ大成功と言うには早かったかと思われます。
言ってしまえば、経営力、販路に関してはまだまだ至らない点があったのかもしれません。

800%の利益をもたらした男

ボッテガヴェネタにとって大きな転機が訪れたのは2001年でした。
それはグッチの傘下グループに入ったことです。

この事により、今までに無かった経営力と販路を手に入れるわけですね。
さらに、ボッテガヴェネタに助っ人としてグッチグループから送り込まれたのがかつて、エルメスやソニア・リキエルでデザイナーとして活躍したトーマス・マイヤーでした。

実は当時のボッテガヴェネタには手作業で革製品を作る職人たちの高い技術力はあったのですが、それを十分に形として出せていませんでした。
この高い技術力をもっと活かせれば。とグッチグループは彼を送り込んだのです。

トーマスマイヤーは、「最高級の素材」「卓越した職人技」「現代的な機能性」「時代を超越するデザイン」の4つの礎石を掲げ先陣を切ります。
これらを見事に表現したトートバッグ「カバ(Cabat)」は今でもボッテガヴェネタの代表するアイテムとなっております。

彼は仕事にとても情熱を持っており、また決して独り歩きはせず職人たちの技を最優先することで自身の先駆的なデザイン力と職人たちの高い技術力を見事にマッチさせそれを形にすることに成功します。

彼が就任してからわずか2年間でパリ、ロンドン、ミラノ、ニューヨークに出店し、2006年にはレザーグッズだけではなくジュエリー、時計、椅子やデスクウェアなど幅広く展開し規模を大きくさせていきます。

また冒頭にお話ししました次世代の革職人を支援する目的で作られた学校は彼を中心に行われたとされております。

最終的にボッテガヴェネタは、トーマスマイヤーの活躍により2001年から2011年の10年間で実に800%も売上をもたらし、高級ブランドとして見事花が開いたわけです。