透明度や見た目が違う。ダイヤモンドの様々な種類
最終更新日:2025/08/27


大嶋 雄介
2010年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げました。その後、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析を通して緻密な専門知識を深化させています。BSテレ東「なないろ日和」などに出演。
◾️ 目次
ダイヤモンドには多彩な種類がある
ダイヤモンドは「輝き・色・カット」など、ひとつとして同じものがないほど多彩な種類を持っています。透明度の高さや研磨面のシャープさなど、個体ごとに異なる特徴があり、見た目や輝きに大きな違いが生まれます。ダイヤモンドがここまで細かく分類されるのは、他の宝石にはない屈折率や反射率の高さを持っているからです。そのため、選び方や価値判断においても「どの種類に属するか」が大きなポイントとなります。ここでは、ダイヤモンドの輝き・色・カットにおける種類について詳しく解説します。
ダイヤモンドの輝きの種類
ダイヤモンドの輝きは大きく分けて3種類あり、それぞれが組み合わさることで唯一無二の美しさを生み出します。
ファイア(ディスパーション)
「ファイア」とは、ダイヤモンド内部に入った光が屈折し、虹色の輝き(スペクトルカラー)を放つ現象のことです。プリズムのように赤・青・緑などの光を分散させ、華やかな煌めきを演出します。
ブリリアンス(ブライトネス)
「ブリリアンス」とは、ダイヤモンド内部や外部を通った光が全反射することで生まれる純白の輝きです。ファイアと組み合わさることで、よりゴージャスで存在感のある輝きを放ちます。
シンチレーション
「シンチレーション」とは、ダイヤモンドを動かしたときに表面がキラキラと光る現象のことです。光源や見る角度によって輝きが変化し、動きに合わせてまるで“生きている宝石”のような印象を与えます。
これら3つの輝きがバランス良く現れるダイヤモンドこそが、高品質の証とされています。
ファンシーカラーダイヤモンド
無色透明だけがダイヤモンドではありません。近年注目されているのが「ファンシーカラーダイヤモンド」です。
多彩なカラーバリエーション
ピンク、ブルー、イエロー、グリーン、パープル、オレンジなど、自然が生み出すカラーダイヤは非常に希少です。原石に取り込まれた微量元素や結晶構造の歪みによって色が生じると考えられています。
希少価値の高い色
特に赤や青などの濃い色は希少性が高く、世界中のコレクターに人気があります。
一方で、イエローは無色ダイヤの評価基準ではグレードが下がりますが、鮮やかな黄色の場合は「ファンシーイエロー」として高い価値を持つことがあります。
人工的に色付けされたダイヤモンド
近年では放射線処理などで人工的にブルーやピンクに着色したダイヤモンドも市場に出回っています。
天然のファンシーカラーと比べ価格は下がりますが、ファッションジュエリーとして人気があります。

ハート&キューピッド
特徴と魅力
「ハート&キューピッド」は、特殊なスコープで覗くとハートと矢の模様が浮かび上がるカットを指します。左右対称性が極めて高いことを示しており、精巧なカット技術の証です。
市場での評価
正式なカットグレードではありませんが、その美しさと希少性から人気が高く、一般的なダイヤモンドより高値で取引されることもあります。
まとめ:ダイヤモンド選びの参考に
ダイヤモンドは無色透明の輝きだけでなく、輝きの種類・カラー・カットの違いによって多彩な表情を見せます。購入の際には「どんな輝きを重視するか」「カラーや希少性を求めるか」を意識すると、理想に近い一石と出会えるでしょう。