ダイヤモンドの品質とは
2015/06/11
ダイヤモンドの値段に大きな違いがあるのは、個体によって品質に差があるからです。
では、品質の善し悪しをどういった基準で決めているのでしょうか。
今回は、ダイヤモンドの品質について詳しくご紹介しましょう。
ダイヤモンドの品質は「4C」がポイント
ダイヤモンドの品質を客観的に判断するために一番有名な基準として「4C」というものがあります。
それぞれどんな意味なのかを見ていきましょう。
カラット(carat)
ダイヤモンドの重さを表します。
重さに比例して、価格が上昇します。
カラットという単位は一般にも広く浸透しており、ジュエリー店でダイヤモンドの説明を聞く際などに、よく耳にする言葉です。
カラー(color)
ダイヤモンドの色を表します。
カラーダイヤモンド種以外では、無色透明なほど高価とされています。
クラリティ(clarity)
ダイヤモンドの透明度を表します。
カラーとは違い、この場合の透明度とは輝きを指します。
傷や内包物が無いものが高価とされています。
最高グレードはFL(フローレス)ですが、このFLのダイヤモンドは希少なため、めったに市場に出ることはありません。
カット(cat)
上記の3項目はダイヤモンドを発掘したときに決まってしまうものですが、カットに関しては、人の研磨技術によって価格が上下します。
ラウンドブリリアントなどが人気の高いカット方法です。
この4つの指標を総合的に判断して、ダイヤモンドの品質と価格が決まるのです。
小さいけどれっきとしたダイヤモンド!メレダイヤの品質
メレダイヤとは、主に0.2カラット以下の少し小さめのダイヤモンドのことを指します。
一粒で指輪やネックレスなどに使われることは少なく、メインのダイヤモンドの隣に並べたり、敷き詰めたりするのに多く使われます。
以前は小粒だからとカットの際に手抜きをすることもあったようですが、最近ではメレダイヤを使うのが主流になってきたおかげで、小さくても輝きに関しては一流というメレダイヤも増えてきました。
もちろん4C基準の中でも高いグレードに位置するような品質のものもありますし、カットが繊細なものもあります。
ダイヤモンドの品質は原石から!ダイヤモンドの原石について
発掘されたままの磨かれていない状態のダイヤモンドを原石と言います。
原石のダイヤモンドにも品質のグレードがあります。
サイズ
原石の大きさです。
加工されたダイヤモンド同様、サイズが大きいほうが高価になります。
トランスペアレンシー
原石の透明度です。
ここで宝石にはならないと判断されたものは工業用のダイヤモンドとして利用されます。
表面が不透明な原石は、少し削って露出させてから品質を判断します。
宝石用の原石もその状態によって3つのグレードに分けられます。
八面体で構成された貴重な原石をソーヤブルと呼び、無色透明で特に貴重なものは宝石用原石の2割ほどしかないと言われています。
中級品がメイカブル、工業用にも使用される原石はクリバージと呼ばれています。
シェイプ
原石の形です。
原石の形を生かしたカットが施されることになるため、非常に重要だと言えます。
カラー
原石の色です。
ここでも品質は3段階に分けられ、加工されたダイヤモンド同様、無色透明に近づくほど価値が高いとされています。
インクルージョン
原石の内包物や傷を表します。
ダイヤモンドの原石は自然にできるものですので、傷が無いものはほとんどありません。
研磨で取り除けるような浅い傷の場合は問題ありませんが、深い傷や内包物によって曇りのある原石は、品質の低いダイヤモンドになってしまいます。
現在は最先端のスキャンを使用して、その原石が最も輝く研磨の手間の少ないカットを探し出すことができます。
原石の色や形、品質が多少悪くても一番いい状態を引き出せるように、テクノロジーを駆使して計算し、職人たちが加工するのです。
ダイヤモンドを購入する際には、今回ご紹介したダイヤモンドの品質の基準となる「4C」や、原石の品質について参考にしてみてはいかがでしょうか。