ダイヤモンドの品質とは|価値を決める「4C」と原石の特徴を徹底解説
最終更新日:2025/11/14

大嶋 雄介
2010年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げました。その後、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析を通して緻密な専門知識を深化させています。BSテレ東「なないろ日和」などに出演。
◾️ 目次
ダイヤモンドの価格に大きな差が生まれる理由は、個体ごとに品質が異なるためです。では、具体的にどのような基準で「品質の良し悪し」を判断するのでしょうか。
本記事では、ダイヤモンド購入の際に欠かせない 品質評価基準「4C」、そして価値の土台となる 原石の品質 についてわかりやすく解説します。
ダイヤモンドの品質を決める基準「4C」とは
ダイヤモンドの価値を客観的に評価するために広く採用されているのが、4Cと呼ばれる国際基準です。これは Carat(カラット)/Color(カラー)/Clarity(クラリティ)/Cut(カット) の頭文字をとったものです。
1. Carat(カラット)|ダイヤモンドの「重さ」を示す基準
- カラットはダイヤモンドの重さを表す単位(1ct=0.2g)。
- 一般的に重くなるほど希少性が高まり、価格も上昇します。
- ジュエリーショップでも最も耳にする基準のひとつです。
2. Color(カラー)|無色透明に近いほど高評価
- カラーはダイヤモンドの「色」を示し、無色透明に近いほど価値が高まります。
- D(完全無色)を最高とする23段階評価が一般的。
- カラーダイヤモンド(ピンク・ブルーなど)は別基準で評価されます。
3. Clarity(クラリティ)|内部と外部の「透明性」を示す指標
- クラリティは、ダイヤモンド内部の内包物(インクルージョン)やキズの有無で判断されます。
- 透明度が高いほど光が通りやすく、美しい輝きを放ちます。
- 最上級は FL(フローレス) で、極めて希少。
4. Cut(カット)|唯一“人の技術”で評価が変わる項目
- カットは唯一、職人の技術によって評価が左右される項目です。
- ラウンドブリリアントカットなど、理想的に光を反射させるカットは高評価。
- プロポーション・対称性・研磨状態なども細かく評価されます。

小さくても侮れない!メレダイヤの品質について
メレダイヤとは 0.2カラット以下の小粒ダイヤ のことです。
主役のダイヤを引き立てるため、敷き詰めたりサイドに使用されることが多いですが、近年ではメレダイヤそのものの質も大きく向上しています。
メレダイヤにも“4C”が適用される
- 小粒でも高品質なカットが施される個体が増加。
- 高グレードのメレダイヤはジュエリー全体の印象を大きく左右します。
- 特にカット技術の向上により、美しい輝きを持つメレダイヤが主流になっています。
ダイヤモンドの品質は原石から決まる|ダイヤモンド原石の評価基準
ダイヤモンドの品質は、研磨される前の 原石の状態 によって大きく左右されます。原石には以下のような評価軸があります。
原石の主要な評価基準
1. サイズ
- 大きい原石ほど価値が高い。
2. トランスペアレンシー(透明度)
- 透明度が低い原石は工業用に回されることも。
- 表面が不透明な原石は、一部削って内部を確認することがあります。
3. シェイプ(形状)
- 原石の形状により、最適なカット方法が決まるため重要。
4. カラー
- 加工後と同様、無色に近いほど高評価。
5. インクルージョン(内包物)
- 深い傷や大きなインクルージョンは輝きを損ない、評価が下がります。
- 現在はスキャン技術により、原石の魅力を最大限に引き出す最適カットを計算できます。
原石のグレード分類
- ソーヤブル(上質):八面体の美しい形状、無色透明。宝石用原石の約20%。
- メイカブル(中級):宝石用として一般的に利用される品質。
- クリバージ(工業用):割れやすく、宝石には向かない原石。
まとめ|ダイヤモンド選びは「4C」と原石理解が重要
ダイヤモンドの価値は、4Cの総合評価 に加え、原石の状態 によって大きく左右されます。
購入する際は、4Cのバランスや用途に合ったグレードを見極めることで、理想の輝きを得ることができます。



