マーキスカットダイヤモンドの品質の見分け方

2015/09/09

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その形状から、さまざまなジュエリーに使われているマーキスカットダイヤモンド。

それほど宝石には興味がないという人でも、ちょっとしたアクセサリーに取り入れやすいダイヤモンドです。

気軽に手にしやすいダイヤモンドですが、選び方のポイントはちゃんと押さえておきたいもの。

ここでは、マーキスカットダイヤモンドについて、その品質や選び方をまとめています。

マーキスカットダイヤモンドとは?

フランス語で「侯爵」を意味する「マーキス」は、かの有名なポンパドール夫人に由来します。

ルイ15世の妾として、またフランスパンを考え出した女性としても知られる彼女が侯爵の称号を受けたとき、パリで流行していたのが、小舟のような形のダイヤモンドでした。

そこからマーキスと名付けられ、今に伝えられています。

マーキスカットダイヤモンドは58面体が基本ですが、輝き度合いから18面体にされる場合もあります。

小粒でも輝きを強く出すことができ、実際のカラットよりも大きく見えるのが特徴と言えます。

さらに、マーキスカットダイヤモンドをいくつか散りばめてジュエリーをデザインすれば、ダイヤモンド全体のインパクトを出すのも可能でしょう。

よく使われるのは、花びらや植物の葉、また蝶々の羽など、マーキスカットダイヤモンドの形を活かした部分です。

マーキスカットダイヤモンドを取り入れることで、ブローチなどちょっとしたアクセサリーにも、ダイヤモンドの華やかさをプラスすることができます。

「ダイヤのアクセサリーを使いこなす自信がない……」という人でも、普段使いしやすいのがポイント。

マーキスカットダイヤモンドは、ダイヤモンドだけでなく、オパールやサファイアなどにも取り入れられている人気のカットなのです。

マーキスカットダイヤモンドの品質

小粒のマーキスの大半は4×2ミリ程度です。

これ以下のものは、研磨を重ねても輝きを引き出すことは難しく、また独特の小舟のような形もキレイに出すことができなくなります。

これでは、全体を大きく見せるという利点も活かすことができません。

さらに、カットのバランスが悪いものでは、石の内部に黒いものが目立つ場合もあります。

マーキスカットダイヤモンドは、ほかのカットと同じく透明度の高い原石であることが大前提ですが、それを活かす全体のバランスが重要視されるカットでもあるのです。

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マーキスカットダイヤモンドの見分け方

これは、ファンシーシェイプ(ハートシェイプやペアシェイプなど、スタンダートカット以外のもの)のどれにも言えることですが、やはりカットの美しさや、全体のバランスを大事にしたいところ。

ついキラキラしていて、クリアなものに目が行きがちですが、特徴的なカットが美しく仕上がっているかどうかは大事なポイントです。

さらに気を付けたいのは、いくつかのマーキスカットダイヤモンドを組み合わせて作られたジュエリー。

それぞれの品質レベルが、きちんと保たれているのかどうかを見極める必要があります。

マーキスカットは小粒のものが多いため、単体で評価されるケースはあまり見られません。

ただ、組み合わせて作品にするからといって、質が劣ったものを使用していると価値がつかないので注意しましょう。

それぞれ正確にカットされているか、原石の素材を落としたものを混ぜていないかなどを確認してみてください。

小さくてもきらきら輝くという点から、実はさまざまな場面で登場しているマーキスカットダイヤモンド。

大粒のダイヤモンドだけが美しいわけではない、ということを教えてくれます。

また、実際の大きさよりも大きく見えるということは、それだけジュエリーの印象が強くなるというもの。

「小さくてよく見えないから、何となくこれにする」ということをせず、原石のレベルやカットをきちんとチェックするようにしましょう。

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