末永く使うために…ダイヤモンドの性質を理解しよう

2015/06/06

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ダイヤモンドは鉱物の中で最高の硬度を持っていますが、他にもいろいろな性質を持っていることをご存知でしょうか。

ダイヤモンドの性質を理解すれば、普段の取扱いの方法やお手入れの方法も分かりやすくなると思います。

そこで今回は、ダイヤモンドが持っている特徴と性質についてご紹介しましょう

鉱物の中で最高の硬度「モース硬度10」

モース硬度とは、2つの鉱物を擦り合わせたときにどちらが傷つくかで調べる、基本的な硬度の表し方です。

最も硬いものは10、最も柔らかいものは1(滑石が該当)で、10段階で表されます。

例えば、硬度が7の水晶と他の鉱物を擦り合わせたとき、どちらにも傷が付けば、その鉱物のモース硬度も7で、水晶に傷が付けば、その相手の方が、硬度が優れていることになります。

ダイヤモンドのモース硬度は、もちろん最大の10。

地球上の鉱物の中でもっとも傷がつきにくい性質を持っています。

このダイヤモンドのモース硬度の高さの秘密は、原子構造にあります。

ダイヤモンドは炭素原子から成り立っているのですが、元素同士の結合間隔、結合方向が一定で歪みがないのです。

そのため、一つ一つの炭素原子同士が強く結びついており、これがモース硬度の高さ、ダイヤモンドが硬い理由です。

衝撃に対する「靭性(じんせい)」

衝撃に対しての割れや欠けへの強度を示す「靭性」という指標があります。靭性は、同じ鉱物でもモース硬度とは別の結果が出ます。

ダイヤモンドは、靭性としては水晶と同じで、ハンマーで叩けば割れると言われます。

また、ダイヤモンドはある一定方向に力を加えると弱いという性質も持っています。

一定方向に衝撃を加えてしまえば、最高の硬度を持つ鉱物とは思えないくらい簡単に割れてしまうこともあります。

ダイヤモンドが硬いからといって、絶対に割れないというわけではありませんので、取扱いにも注意は必要です。

油と馴染む「親油性」

販売店の人は、ダイヤモンドを白い手袋をして丁寧に扱います。

指輪などを作成する職人もダイヤモンドを手ではなくピンセットで扱います。

これは、扱うダイヤモンドが高価なものであるという理由もありますが、ダイヤモンドが他の石と比べて親油性が高く、手の皮脂や汚れがすぐに付着してしまう性質を持っており、油付着防止のためでもあるのです。

ダイヤモンドの真贋を見極めるには、この親油性という性質を利用する事もできます。

偽物のダイヤモンドには親油性がありませんので、油をはじけば偽物、油がなじめば本物である可能性が高くなるというわけです。

普段の生活にも関係する「安定性」

ダイヤモンドは、自然環境から受けるさまざまな影響への強度「安定性」も非常に高い性質を持っています。

例えば、私たちの身近にある鉄や銀は、酸素と反応するので錆びやすく、酸に溶けたり変色したりしてしまいます。

金は、鉄や銀に比べて硬度は落ちますが、錆びたり酸で溶けたりしないので、安定性が高いと言えます。

金と同様にダイヤモンドは、酸に対しても変色したり溶けたりせず、日光や酸素の影響も受けないので安定性に優れています。

この安定性の高さこそが、ダイヤモンドが永遠の輝きを保つと言われている理由のひとつでもあります。

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ダイヤモンドの性質からわかる普段のお手入れ方法

ご紹介したように、ダイヤモンドは硬度が高いという性質を持っていますが、ハンマーなどで叩くほどの衝撃を受ければ割れてしまいますし、一日身に付けたダイヤモンドのアクセサリーのメンテナンスを怠ると、皮脂や化粧品の油などで輝きが失われてしまうこともあります。

ご紹介したように、ダイヤモンドのモース硬度は最高の10ですが、ダイヤモンド同士を擦り合わせれば傷がついてしまいます。

そのため、ダイヤモンドのアクセサリーはまとめて保管するのではなく、個々にケースに入れるなど保管方法にも注意しましょう。

また、一日身に付けたら、きれいにクロス等で拭いて皮脂などを落としてから収納するようにしましょう。

もし汚れなどで曇ってしまいダイヤモンドの輝きがなくなってきたら、中性洗剤をつけてぬるま湯で優しく洗いましょう。

だいたいの汚れはこの方法で綺麗になるはずです。

いかがでしょうか。

ダイヤモンドには硬度が高いという性質以外にも、いろいろな性質があることをご理解いただけたかと思います。

末永く使っていくためにもダイヤモンドの性質もぜひ理解しておくことをおすすめします。

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