ラウンドブリリアントダイヤモンドの品質の見分け方

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大嶋 雄介
著 者

大嶋 雄介

2010年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げました。その後、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析を通して緻密な専門知識を深化させています。BSテレ東「なないろ日和」などに出演。

ラウンドブリリアントダイヤモンドとは

「ダイヤモンド」と聞いて多くの人が思い浮かべるのが、このラウンドブリリアントカットです。紀元前からインドではお守りとして大切にされ、長い歴史を持つ宝石ですが、17世紀中頃に誕生したブリリアントカットの登場により、その美しさはさらに進化しました。ラウンドブリリアントカットは、数学的理論に基づいて設計された58面体構造を持ち、光を内部で全反射させることで最大限の輝きを引き出します。そのため「究極のカット」とも呼ばれます。
ただし、原石の半分以上を削り落とすため、ロス率は非常に高いのが特徴です。


ラウンドブリリアントダイヤモンドの原石の種類

ソーヤブル(Sawable)

主にロシアやナミビアで産出される正八面体の原石で、ピラミッドを2つ合わせたような形状。1つの原石から大小2つのダイヤモンドを切り出せるため効率が良く、加工しやすいことから人気があります。

メイカブル(Makeable)

形が一定でない中レベルの原石。研磨技術によって仕上がりが大きく異なり、時に高評価となる美しいダイヤモンドに仕上がることもあります。

ニアー・ジェム(Near Gem)

透明度や品質が低めの原石。価格の手頃なジュエリーに使われることが多く、内部の黒点をレーザーで除去したり、表面の亀裂を樹脂で補修した加工品もあります。購入時には処理の有無を確認することが重要です。


ラウンドブリリアントダイヤモンドの品質の見分け方

1. 輝きの強さ

最も重要なのは、透明度とカット精度による輝きです。蛍光性やブラウン・グレーなどの色味がない透明な原石が理想的です。

2. サイズによる存在感

0.70カラット(約6mm)以上の石は存在感があり輝きも際立ちます。一方、0.10カラット(約3mm)以下では輝きが弱く見えやすくなります。

3. 欠点(マイナスポイント)の少なさ

クリーベイジ(割れやすい方向)やインクルージョン(内包物)などの欠点が少ないほど、長期的に美しさを保てます。


高品質なラウンドブリリアントを選ぶために

優れたカット技術を持つ職人と、原石の品質が両立してこそ最高の輝きが生まれます。購入前には、4C評価(カット・カラー・クラリティ・カラット)だけでなく、実際の輝きや存在感を自分の目で確認することが大切です。一生もののジュエリーを選ぶなら、価格だけで妥協せず、原石の質とカットの技術が光る一石を選びましょう。