メレーダイヤモンドの品質の見分け方
最終更新日:2025/08/11


大嶋 雄介
2010年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げました。その後、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析を通して緻密な専門知識を深化させています。BSテレ東「なないろ日和」などに出演。
◾️ 目次
メレーダイヤモンドと聞いても、あまりピンと来ない方も多いかもしれません。シンプルなリングや高級腕時計をさりげなく彩り、時には複数を組み合わせてインパクトのあるデザインを生み出す存在——それがメレーダイヤモンドです。本記事では、メレーダイヤモンドの基礎知識から品質の見分け方、選び方のポイントまで詳しく解説します。
メレーダイヤモンドとは
メレーダイヤモンドは小粒のダイヤモンドの総称で、日本では一般的に0.2カラット未満のものを指します。通常は個別に鑑定書が付与されることはなく、同じ原石から取れた大粒ダイヤモンドとは区別して扱われます。ジュエリーにおいては、主石の周囲を取り囲む「パヴェセッティング」や、カラーストーンを引き立てるための装飾として使われることが多く、小さいながらもデザイン性と輝きの重要な要素となります。
メレーダイヤモンドの品質分類
メレーダイヤモンドは原石の性質や加工のしやすさにより、大きく3つに分類されます。
ソーヤブル(Sawable)
- 形状が均一でカットしやすく、美しい輝きを持つ
- 原石の重量はカット後に約43%程度残る
- 重量を45%残すと輝きが落ちるため、カット精度が価格の分岐点となる
メイカブル(Makeable)
- 形が不均一で、カットには熟練職人の技術が必要
- 品質のばらつきが大きく、研磨が難しい場合がある
- 減耗率は約75%と高い
ニアー・ジェム(Near Gem)
- 宝石用としてはやや劣る品質
- ブラウン系が多く、研磨に時間がかかる
- 価格はソーヤブルの数分の一程度
メレーダイヤモンドの見分け方
輝きのチェック
メレーダイヤモンドはサイズが小さいため、クラリティやカラーよりも輝きが重要です。
輝きの強さや光の反射具合から、カットの精度や原石の質を見極めることができます。
カットの正確さ
カット面の対称性や仕上げの均一さは、職人の技術レベルを反映します。
ルーペや拡大鏡で確認すると、より正確に判断できます。
セッティングとの相性
ジュエリー全体で見たときに、主石や他の装飾石との調和が取れているかも重要です。
輝きやサイズが揃っていないと、全体の印象が損なわれます。

メレーダイヤモンド選びのポイント
- 輝きが均一なものを選ぶ
- カットの精度が高い石を選ぶ
- セッティング全体のバランスを見る
- 価格だけでなく品質も考慮する
まとめ
メレーダイヤモンドはジュエリーの中で主役ではないことが多いですが、その品質は全体の印象と価値に大きく影響します。輝き・カット精度・原石の質を意識して選ぶことで、長く愛用できるジュエリーに出会えるでしょう。次にジュエリーを購入するときは、ぜひメレーダイヤモンドにも注目してみてください。