世界に誇る黒のカリスマ「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」

2022/12/05

反逆児・革命児などの異名を持つファッションデザイナー山本耀司。左右非対称や黒を基調としたデザインで世界に衝撃を与えてきました。今回は、そんな彼が率いるブランド「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」を中心にブランドラインを解説させていただきます。
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デザイナー山本耀司の生い立ち

世界的な人気を博す日本のプレタポルテ(高級既製服)ブランドとして、三宅一生の 「イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE )」、川久保玲の「コム・デ・ギャルソン(COMME des GARÇONS)」と並び称される、「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」や「ワイズ(Y’s)」。これらのブランドの創業者でありチーフデザイナーの山本耀司は、後にブランドカラーとなる黒を基調としたデザインで、世界のモード界を一世風靡し「黒のカリスマ」とも称されています。
そんな山本耀司は、戦前の1943年に東京で生まれます。父は彼が生まれた翌年に戦死し、後にこの事実を知った無念が、怒りの原動力となり、山本の創造するデザインに大きな影響を及ぼします。その後、母親の営む洋装店の影響もあり、慶應義塾大学卒業後に文化服装学院で洋装やデザインを学び、1969年に新人デザイナーの登龍門といわれる装苑賞を受賞します。ちなみにこの賞は、コシノジュンコ・高田賢三・山本寛斎など多くの有名デザイナーが受賞しています。
1972年に株式会社ワイズ(Y’s)を設立すると、1977年東京コレクションを発表し、1981年パリコレクションに「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」としてデビューを果たし、同じパリコレに発表した川久保玲の「コム・デ・ギャルソン(COMME des GARÇONS)」と共に、「時代に流されない」といった凝り固まった価値観への反骨精神から、黒を全面に押し出したデザインで、世界のモード界に衝撃を与えました。これが後に「黒の衝撃」と呼ばれ、当時のファッション界の常識を覆したことで賛否両論はあったものの、その注目は世界中に飛び火し、一大ムーブメントを巻き起こします。日本においても「カラス族」などと呼ばれる社会現象が起こりました。
1984年には株式会社ヨウジヤマモトを設立し、 2002年アディダスとの共同ブランド「ワイスリー(Y-3)」のクリエイティブディレクターに就任、北野武監督作品の映画衣装を手がけるなど精力的に活動し、1994年フランスの芸術文化勲章「シュパリエ」、2004年日本の紫綬褒章を受章しています。
一方で、2009年4月に山本が代表取締役を辞任、同年10月債務超過による経営破綻で民事再生法の適用を申請するなど、ブランドは瀕死の危機となりますが、投資会社などの支援によりブランドや店舗は継続され、事業譲渡も受け、新規会社として株式会社ヨウジヤマモトは再起を図ります。
その後、2011年にはインターネット限定のブランド「サイト(旧:s’yte 現:S’YTE)」を立ち上げ、イギリスにて「ヨウジヤマモト展」を開催、フランスでは芸術文化勲章「コマンドゥール」を受章、2014年スペインのプロサッカーチーム「レアル・マドリード」のサードユニフォームのデザインを手掛け、2016年宇宙ビジネスの企業と協業し宇宙用アパレルの開発を発表するなど、現在も第一線で輝かしい活躍を続けています。
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「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」のブランドライン

「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」は、多くのブランドラインを展開しており、それぞれ独自のコンセプトやテーマ、ブランディングを実践しています。ここでは「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」の主要ブランドラインを紹介させていただきます。

ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)

1981年のパリコレクションデビューを機にスタートしたブランドを代表するハイエンドウィメンズラインです。

ワイズ(Y’s)

1972年に設立し、77年東京コレクションにてデビューした、ウィメンズライン及び、アクセサリーなどを展開。「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」とは一線を画し、品質と機能性を提案する独自の路線をデザインし、近年ではインテリア用品を販売する「ワイズフォーリビング(Y’s for living)も展開しています。

ヨウジヤマモト プールオム(Yohji Yamamoto POUR HOMME)

1984年スタートのメンズラインで、山本耀司が描く「男性像」が表現されたブランドラインです。

ワイスリー(Y-3)

2002年アディダスとの共同ブランドで立ち上げたスポーツウェアライン。「スポ―ツとモード」「機能性とスタイリッシュ」などファッションブランドにスポーツテイストを取り入れ、近年人気のブランドラインです。

サイト(S’YTE)

2011年にはインターネット限定のブランドとして設立。旧表記は「サイト(s’yte)」で、「Y’s」の逆表記からアンチ「モード」をコンセプトとしており、ジェンダーレスデザインを展開。株式会社ヨウジヤマモトのデザインチームを中心に運営されています。

グラウンド ワイ(Ground Y)

2014年にスタートした人気の高いラインの一つです。ブランド「ヨウジ ヤマモト」のフィルターを通し、ジェンダーレス・エイジレスな、ファッションの新たな可能性を提案するブランドラインです。

ディスコード ヨウジヤマモト(discord Yohji Yamamoto)

2014年にスタートした、バッグ・シューズ・スカーフなどのアクセサリーライン。高品質な「メイド・イン・ジャパン」にこだわり、独自の日本文化を表現したハイクオリティラインです。

そのほかにも、ミリタリーやワークをテーマにした「ワイルドサイド ヨウジヤマモト(WILDSIDE YOHJI YAMAMOTO)」、ブランドを象徴する黒を強調した「ブラックスキャンダル ヨウジヤマモト(BLACK Scandal Yohji Yamamoto )」、山本耀司の娘である山本里美が手がける「リミ フゥ(LIMI feu)」など、多彩なブランドラインを展開しています。

「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」のコラボレーション

ブランドラインが豊富な「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」ですが、さまざまな企業やブランド、キャラクターとのコラボレーションも有名で、前述で紹介したアディダスとの共同ブランド「ワイスリー(Y-3)」設立を機に、積極的に取り組んでいます。
企業やブランドの一部だけ見ても、高級時計の「ウブロ(HUBLOT)」、ダウンウエアで有名な「モンクレール(MONCLER)」、吉田カバン「ポーター(PORTER)」、ブーツが有名な「ドクターマーチン(Dr.Martens)」などが挙げられ、特にストリート系ファッションで人気の「シュプリーム(Supreme)」や「ニューエラ(NEW ERA)」とのコラボは、新たなファン層を獲得することに成功しました。
また、キャラクターとのコラボレーションにおいては、石ノ森章太郎原作の「仮面ライダー」や「サイボーグ009」をはじめ、「ONE PIECE」や「エヴァンゲリヲン」など人気アニメとの共演も果たし、新境地を切り拓いています。
2022年には読売ジャイアンツとのコラボレーションで、ブランドを象徴する黒で全身がデザインされたユニフォームが話題を呼びました。
このように固定観念にとらわれず、積極的にコラボレーションすることで若い世代からの支持も集め、「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」人気再燃の契機ともなり、世界的に見ても売上を伸ばしています。

最後に、山本耀司はデビュー以来「反逆児」「革命児」などと呼ばれ、常に常識を破壊し新たな価値を創造してきました。そして昨今、80代を迎えるにあたり「仕事中に倒れるというのが理想」と生涯現役宣言もして話題にもなりました。また、男女や年齢の壁を越えたクリエーションが世界的にも高く評価されており、その証拠にブランド「ヨウジ ヤマモト(Yohji Yamamoto)」は、著名人をはじめ幅広い層から熱烈に支持されています。“アバンギャルドなカリスマ”山本耀司が切り拓く未来、まだまだ彼から目が離せません。

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