カラー評価のチェックポイント

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ダイヤモンド・カラーのグレーディング(鑑定)はG.I.A.(米国宝石学会)規定のマスターストーンに基づき、 無色透明を最高のDとし、黄色味を帯びるにしたがって、Zまでの23段階で分類されています。

そのダイヤモンドはカラースケールのどのランクと判定出来るか?

ダイヤモンド・カラーのグレーディング(階級を付ける事)G.I.A.(英国宝石学会)規定のマスターストーンに基づき、無色透明を最高のDとし、黄色味を帯びるにしたがって、Zまでの23段階で分類されています。
グレーディングレポートが有る場合、マスターストーンNoを確認すること。
中宝研の場合、200番台であれば現行のものですが、認定がないものや30番台のものは、1グレードダウンで査定されます。

グレーディングレポートにHPHT処理や放射線処理の記載はないか?

「HPHT処理」とは高温高圧処理の事ですが、熱処理をおこなう事で、ダイヤモンド内の原子レベルの欠陥を修復したり、窒素など、不純物元素の状態を変化させることで、色を改善することが出来ます。
上記のように、本来あった色を意図的に変える事で、見た目は「カラー・ダイヤモンド」のようになりますが、買取りの価値はありません。
最近はこの熱処理を加えた「カラー・ダイヤモンド」が市場に多く出回っており、鑑定がより複雑になっているのです。
査定をご検討されていらっしゃる皆様も、グレーディングレポートがあれば、「HPHT処理」や「放射線処理」の記載が無いか、ご確認いただきたく存じます。

カラー・ダイヤモンドの場合、コーティング処理の痕跡がないか?

カラー・ダイヤモンドの改変処理法として、「HPHT処理」とは別に、「カラーコーディング処理」があります。
ブルー・オレンジ・グリーン・イエロー・パープルなど様々なカラーのコーディング・ダイヤモンドがありますが、最近とくに流通しているのがピンクのコーディング・ダイヤモンドです。
ピンクのナチュラル・ダイヤモンドは、主にオーストラリアのアーガイル鉱山から産出していますが、ここ数年産出量が減り、それを補うようにコーディングされた、ピンク・ダイヤモンドの流通量が増加し始めています。
このコーディング処理のカラーダイヤモンドは、ルースの状態であれば、拡大検査により判別可能です。
落射証明によりパビリオン側表面を観察することで、ほとんどの場合、コーディングの痕跡を確認する事ができます。
また、なかにはコーディング部分が不均一で、流れたような模様が見られるものもあります。
なお、枠留めされたカラー・ダイヤモンドについては、検査方法が限定されるため、識別が困難とされています。

蛍光性はどのランクと思われるか?

ダイヤモンドのグレードを決める、「グレーディングレポート」には「蛍光性」という欄があり、 「青白色蛍光」とか「Strong Ble」という表記がされている場合があります。
ダイヤモンド買取りの場合、蛍色性はマイナス評価となります。
理由は、市場で売買される際に、否定的に捉える市場が多く存在するため、販売先が限定されるというのが主な理由です。

蛍光性は下記の通り「蛍光性が少ない方から」
(1) NONE (蛍光性がない)
(2) FAINT (蛍光性が若干ある)
(3) MEDIUM BLUE (蛍光性があり、青く光る)
(4) STRONG BLUE (蛍光性が強い)
(5) VERY STRONG BLUE (蛍光性がかなり強い)
と5段階で評価出来ます。

稀にグリーンやブルー、ホワイトなどのカラーが入った蛍色性も見受けられます。
一般的な蛍色性の強弱に対する価格への影響、次のようになっております。

Medium Blue

5~10%のダウン

Strong Blue

10~20%のダウン

Very Strong Blue

20%-40%のダウン