第二回 ルイ・ヴィトン 高価買取の法則
2016/05/10
ルイ・ヴィトン高価買取の法則、第二回をお送りいたします。
前回は、ルイ・ヴィトンの定価や販売・流通のコントロールによって、ブランドとしての商品価値が保たれているというところまでお話しさていただきました。
しかし、それは新品の商品としてのお話。
では、中古品はどうなのでしょう?
そこを知るためにも、今回はブランドの中古品の売値がどう決まるのかという所を中心にご説明いたします。
ブランド品の中古買取とは?
このコラムをご覧頂いている皆様の中には、リサイクルショップなどでブランド品を売られた経験がある方も多くいらっしゃると思います。
最初に売られたときのことを思い出してください。
思ったより高かったですか?安かったですか?
安かったと思った方は多分、ご自分でご購入された時の記憶が強く残ってらっしゃるのではないでしょうか?
「買ったときは30万もしたのに・・・」お買取の際、お客様よりよく聞くお言葉です。
そう!!ブランド品の下取り価格はその年の新作の商品や、一部の超人気商品を除き、『定価が高い=下取りも高い』という構図にはほぼ当てはまりません。
では、私達のような買取りのお店が、どのように値段を付けているのかご説明いたします。
中古品の値段はどう決まる?
皆様、中古品の販売価格とメーカー希望小売価格の一番の違いはなんだと思われますか?
メーカーが定価を決めるとき、まず一個当たりの製造コストが幾らなのかを割り出します。
そこに流通・販売・宣伝のコストを上乗せし、最後に利益を上乗せした価格が定価となります。
簡単に説明すると小売価格はこうして決まります。
一方中古品はというと、まずその商品が中古で幾らぐらいで売れるのかを予想します。
この部分に、商品を出しているメーカーの人気と知名度・商品自体の人気・市場価値が関わってきます。
普通の商品は原価から売値を決めますが、中古品の場合、売値から『原価=買取価格』を決めます。
ここが新品の商品との大きな違いとなります。
中古品の売値は、需要と供給のバランスに大きく左右されます。
欲しい人がたくさんいて、人気の高い商品ほど売値が高くなりやすい為、買取価格も高くなるわけです。
下取りの価格が定価に近づいていくということですね。
ブランド品の人気って?
人気が高く、市場価値・中古の売値が高い商品=買取価格が高い。
これは、中古品の価格が決まる時の大前提です。
では、人気が高いとはどういうことでしょう?一番わかりやすいのは『流行(ブーム)』です。
事実、その時に流行っているバッグなどはルイ・ヴィトンに限らず買取価格は高くなります。
中古品でもいいから欲しい!!というお客様が多いですから。
しかし、ブームはいずれ去ります。
去ったあと、中古品の値段がガクッと落ちる、これがよくある『値崩れ』のパターンの1つです。
また、前回お話した『新品商品の値引販売』『アウトレットへの流出』が始まれば、商品の定価が下がるので、中古の価格も下げなければなりません。
これも『値崩れ』に拍車をかける原因となります。
昔流行ったブランドのバッグが、今査定に出すと数百円~数千円、物によっては値段がお付けできないという事にもなります。
しかし、ルイ・ヴィトン製品に関しては上記に当てはまりません。
使い古した物や、流行が過ぎてしまった商品でも、いい査定結果をお伝えできることが多いです。
お値段がつかないものはまずありません。
たとえ30年前に製造されているものでも、状態がよく人気があれば万単位での査定になります。
なぜなのでしょう?
それはルイ・ヴィトンが流行だけに左右されない『普遍的な人気』と『巨大な購買層』を持っているからです。
次回はそこを掘り下げてみたいと思います。