オパールの産地ごとの特徴

2016/01/08

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古代ローマ時代から高貴な人々に愛され、現在も幸運をもたらす石として人気の高いオパール。

さまざまな色をベースに遊色効果と呼ばれる蛍光色の輝きと、神秘的な美しさを持つ宝石ですが、どれ一つ同じものがないと言われるほどバリエーションが豊富です。

今回は、そんなオパールはどんな国で産出されているのか、また産地ごとの特徴などについてご紹介しましょう。

主な産地とそれぞれの特徴

オパールの主な産地はオーストラリアとメキシコですが、特にオーストラリアは世界の産出量の約9割を占めているほどです。

ほかにも、エチオピアやブラジル、インドネシアなどで採掘されていますが、オーストラリアやメキシコで産出されるものの方が高品質であると評されています。

オーストラリア産とメキシコ産の特徴は、以下の通りです。

オーストラリア産

種類ごとに産出される州が違うオーストラリア産のオパール。主な種類は3つあります。

まずは、サウス・オーストラリア州で産出される「ライトオパール」。

ホワイト・オパールと呼ばれることもあり、ベースの色が無色から白、クリームやグレーまでのものを指します。

ちなみにライトオパールは、香港やドイツで研磨された後、再びオーストラリアに輸入されています。

次にニューサウスウェールズ州で産出される「ブラックオパール」は、ベースがダークグレーからブラックのものまでを指します。

本格的に採掘され始めたのは100年ほど前からで、地色が黒いものほど価値が高いとされています。

そして3つ目がクイーンズランド州で採掘される「ボルダーオパール」。

母岩の隙間に入るような形で採掘され、その褐鉄鋼の母岩を裏面など一部として残して研磨されます。

この母岩がどのように入っているかと、遊色効果の強さが価値を決める要素になりますが、見た目が似ているブラックオパールと比べると、その価値は3分の1程度だと言われています。

メキシコ産

メキシコのケレタロやマクダレーナ付近で1870年頃から採掘され始めた「ファイヤーオパール」。

水分が多く含まれているため比重が軽いことと、赤やオレンジで透明度が高いことが特徴です。

遊色を示しているものの方が高価とされ、遊色効果が顕著である「メキシコ・オパール」と呼ばれるタイプは、1960年代にはかなりの量が日本に輸入されていました。

オパールの選び方

オパールで価値が高いとされるのはより鮮明なもので、ベースの色や遊色効果が全体的にギラッとしているような、冴えた鮮やかさがポイントになります。

そのため、人気の高い赤のオパールでも、鮮明な赤でなければ価値が下がってしまいます。

また一見美しいものでも、樹脂を加える処理によって黒く見せているブラックオパールや、タブレットと呼ばれる加工されたものもありますので、その点は注意が必要です。

今回ご紹介したように、オパールは産地ごとに種類が明確なので、購入する際や買取依頼をする際には、比較的産地の判断がしやすい宝石と言えるでしょう。

ただし、オパールは水分が多く硬度も低いため、熱による亀裂が入りやすい宝石ですので、普段から大切に扱うようにしてください。

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