有名な特殊切手のシリーズ
2015/11/04テーマを変えながら毎年発行&人気シリーズは継続
国が関わるキャンペーンや文化財の紹介をするために発行される特殊切手には、特定のテーマをもたせてシリーズとして発行されるものがあります。
日本で最初に発行されたシリーズ切手は、1936年に発行された「国立公園」を題材にしたもので、戦後には「文化人」もシリーズに加わり、その後も新たなテーマが決められたり、人気シリーズはそのまま継続して毎年発行されています。まずは、これまでに発行された有名な人気シリーズや、現在継続しているシリーズなどをご紹介します。
「文化人切手」
野口英世、福沢諭吉、夏目漱石、樋口一葉、森鴎外、西周、与謝野晶子、宮沢賢治…教科書にも登場するほど名高い文化人が印刷された文化人切手です。レア度はまちまちですが、様々なジャンルで偉業を成した文化人の切手をズラリと並べてコレクションするのも圧巻です。1949~1952年に毎回1種類ずつ発行されたシリーズを第一次、1992~2004年に毎年2~3種類ずつ発行されたシリーズを第二次としています。
「国定公園切手」
1958~1973年、一度につき1~2種類発行されたシリーズ。国定公園とは、国立公園に準じる景勝地として環境大臣が指定した公園のことです。1950年に指定された琵琶湖、佐渡弥彦、耶馬日田英彦山のほか、網走、伊豆七島、日南海岸、飛騨木曽川、壱岐対馬などの59種類です。
「観光地百選切手」
1951~1953年に毎日新聞社の主催で、ハガキによる人気投票で日本の観光地百選を選出。決定した新日本観光地百選のうち、10部門の1位を郵政省が毎回2種類ずつ発行したシリーズ切手で、全20種あります。
1位に選ばれたのは、蔵王(山岳部門)、日本平(平原部門)、箱根温泉(温泉部門)、赤目四十八滝(瀑布部門)、和歌浦・友ヶ島(海岸部門)、宇治川(河川部門)、長崎(都邑部門)、菅沼・丸沼(湖沼部門)、昇仙峡(渓谷部門)、錦帯橋(建造物部門)の10か所。
国立公園、国定公園などと同様に、日本の美しい風景が人気を集めました。
「近代美術シリーズ」
1979~1983年に、近代絵画をテーマに毎回2種類が発行されたシリーズです。
「悲母観音像」(狩野芳崖)、「黒扇」(藤島武二)、「黒船屋」(竹久夢二)、「麗子像」(岸田劉生)、「無我」(横山大観)などの全32種が発行されました。
まさに切手そのものが美術品になってしまったといえるほどに、そうそうたる画家たちの作品がデザインされた美しいシリーズで、好んで集める人の多かったテーマです。
「グリーティング」
季節ごとのご挨拶に使える切手シリーズで、春夏秋冬用のものが発行されています。
2014年「夏のグリーティング」は、ハローキティ、マイメロディ、ポムポムプリンの描き下ろしイラストをデザインしたシール式(52円切手、82円切手)で、発行枚数は各2500万枚(250万シート)です。
現在発行されている人気シリーズも要チェック!
ポケットモンスターや名探偵コナン、ドラえもん、ドラゴンボール、ONE PIECEなどのアニメをテーマにした「アニメ・ヒーロー・ヒロイン シリーズ」や、大人気のグリーティング「ディズニー キャラクター シリーズ」のほか、「鉄道シリーズ」「海外の世界遺産シリーズ」「日本の城シリーズ」などファンの多いテーマを設定したシリーズが現在も継続中です。
また、切手収集の趣味を普及させるべく1947年からスタートした「切手趣味週間」は郵政記念日」の4月20日を含んだ1週間のことを指し、毎年恒例の人気切手シリーズ「切手趣味週間」の発行日を初日としています。