外国の切手事情

2015/11/04

イギリスの切手には国名表示がない!

1840年、世界で初めて切手を発行したのがイギリスで、ビクトリア女王の肖像がデザインされた「ペニー・ブラック」というものです。当時はほかの国に切手がなかったため、国名表示をする必要がなかったのですが、1964年に世界の郵便ルールを統括する万国郵便連合(UPU)で、国名、地域名をローマ字表記することに決まりました。しかし、イギリスの切手には現在も国名表示はありません。これは最初に切手を発行した国の誇りであると言われています。現在のイギリス切手には、国名表示の代わりに、女王や国王の肖像がアイコン的にデザインされています。ほかにも国の紋章をシルエットで表示しているサウジアラビアなど、ローマ字表記のルールにのっとっていない国もいくつか存在しているのが現状です。

外国の切手のモデルになった日本人は?

外国切手のモデルになった日本人がいます。
日本人初の外国切手モデルは水墨画家の雪舟です。1956年に開催された世界平和会議で世界平和文化人として日本から選ばれたことを記念して、旧ソビエト連邦とルーマニアで発行された切手のモデルになったのです。
また1970年大阪万博の際には、リベリアで発行された切手に、テーマソングを歌った歌手の三波春夫がデザインされました。テーマソング「世界の国からこんにちは」の歌詞の一部と彼の写真がデザインされ、6点セットで発行されました。
ほかには、ルーマニアの切手に葛飾北斎、旧チェコスロバキアで横山大観、エクアドルで野口英世、チャドでは物理学者の朝永振一郎らが外国切手のモデルになっています。
日本人スポーツ選手が世界で活躍することも当たり前になってきた昨今、今後も外国切手のモデルになる人が出てくるかもしれません。

中国の古切手は今が売り時!

いま、中国切手の価値がとても上がっています。
1960年代後半~1970年代前半の文化大革命の影響で、中国切手が日本に大量に流れてきました。そのため、中国本土には当時の切手が少なく、コレクターたちが日本まで買いにきているのがその理由です。現在、中国はバブル経済。切手収集のために日本に来るほどの経済力があります。だからこそ、中国の好景気が続いている間に手放すと高値で売ることが出来るといえるのです。
一般的に、中国切手のコレクターに人気なのはパンダや猿、花や蝶などのカラフルで中国らしい絵柄の切手です。その中でも特に、年賀切手として発売された「赤猿」には希少価値があります。文化大革命の嵐が止み、それまでモノクロの政治家の肖像ばかりだった中国の切手から大きな変化を遂げるきっかけになったのが「赤猿」で、市場にほとんど流通しなかったため、現在価値がグングン上がっているのです。
また、1949年の中華人民共和国成立以降に発行された「新中国切手」も人気です。
日本には大量に中国切手が眠っているといわれており、価値が上がっている今こそ、お持ちの中国切手を信頼出来るショップで査定してもらうことをオススメします。

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袋入りの外国切手も販売されています

いろいろな種類の切手を袋入りにした商品をパケットといいます。国別のパケットや絵柄別、テーマ別に外国の切手を分類したパケットが販売されています。
多数の使用済み切手や未使用切手などを袋に入れて販売するもので、重複した絵柄のものも含まれています。一度にたくさんの切手を手に入れたいコレクター向けの商品だといえます。

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