スウォッチグループ(SWATCH GROUP)とは

2019/04/05

世界最大級の時計製造グループ「スウォッチ・グループ(SWATCH GROUP)」。世界的に有名な時計ブランドや老舗メーカーが加盟するこのグループの誕生には、スイスの時計製造の歴史と深いつながりがあります。今回はグループの成り立ちと、代表するブランドを紹介させていただきます。
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時計業界最大手のスウォッチグループ(SWATCH GROUP )が誕生するまで

時計業界三大企業グループとして、カルティエ(Cartier)・ピアジェ(PIAGET)・ヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin)・ジャガー・ルクルト(JAEGER-LECOULTRE)・インターナショナルウォッチカンパニー(IWC)などを擁するスイスの「リシュモン(Richemont)」グループ、ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton )・セリーヌ(CELINE )・ディオール(Dior)などを傘下に持つフランスの「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)」グループと並び称され、時計業界においては最大の規模を誇る「スウォッチグループ(SWATCH GROUP)」。
その設立は1983年(メーカー・スウォッチ(SWATCH)と同年の扱い)で、本拠地はスイス・ベルン州ビールにあり、現在160以上の独立した事業と30カ国以上におよぶ現地法人を統括しています。創業者はユニークなデザインコンセプトと安価な価格設定で世界的人気の時計メーカー・スウォッチ(SWATCH)の創業者でもあるニコラス・G・ハイエックによって設立され、現在はその子供達が経営を担っています。
では、これだけの大資本巨大グループはどうやって誕生したのか、その背景にはスイスの時計製造の歴史に由来します。
もともとスイスの時計産業は、小さな工房やパーツを作る中小企業のつながりによって生産されていました。したがって製造者たちは協同組合を結成し,経営危機を乗り越える文化が定着していました。
そのような中、1926年にのちにスウォッチを手掛けることになるETA社をはじめとするムーヴメントメーカー3社が、「エボーシュSA」というグループを設立します。
さらに数年後、世界大恐慌の煽りを受けたスイスの時計メーカー達は、次々とグループを結成します。
1930年には、オメガ(OMEGA)を中心にスイス銀行協会の支援を受け結成された「SSIH」グループ、1931年には、ロンジン(Longines)を中心にスイス銀行連盟の支援を受け「ASUAG」グループが結成されます。
当時は機械式時計が主流の時代でしたので、このグループ達は息を吹き返しますが、1969年に日本のセイコー(SEIKO)がクォーツ式時計を発表すると、いわゆるクォーツショックで大打撃を受けることになります。1983年には「SSIH」グループと「ASUAG」グループが生き残りを賭けて合併します。
また一方で、「エボーシュSA」のETA社を中心に、日本製クォーツ式時計からシェアを奪い返すことを目標に開発されたスウォッチが1983年に発売され、世界的なブームを起こし1985年にETA社傘下よりスウォッチ(SWATCH)が独立を果たします。
そして翌年の1986年には、「エボーシュSA」・「SSIH」・「ASUAG」・スウォッチ(SWATCH)などが合併し、「SMH(スイス時計マイクロエレクトロニック総連合)」グループが結成されるのです。
これがのちに「スウォッチグループ(SWATCH GROUP)」と改名し、今日に至ります。

スウォッチグループ(SWATCH GROUP)の特徴

このように、今や時計業界最大の企業連合体となったスウォッチグループ(SWATCH GROUP)ですが、他のグループとの違いはその成り立ちにあります。買収を繰り返し成長してきたというよりも、お互いを支え合う協同組合のようなニュアンスで大きくなったグループというのが特徴です。
現在、スウォッチグループ(SWATCH GROUP)は、時計宝飾ブランド部門、時計パーツや宝飾品の製作を手がける製造部門、工業用機器や精密機器を手がけるエレクトロニック・システム部門等で構成されています。
また、グループのブランドは「プレステージ&ラグジュアリーレンジ」「ハイレンジ」「ミドルレンジ」「ベーシックレンジ」といった4つのカテゴリーに分けられており、ターゲットに合わせたブランド戦略を展開しています。

グループを代表するブランド

ブレゲ(Breguet )

ブレゲ(BREGUET)時計画像
「ブレゲ(Breguet )」は、1775年にフランス・パリで創業した時計ブランドで、創業者のアブラアン・ルイ・ブレゲは時計の歴史を200年早めたと言われる天才時計師でした。その顧客には、マリー・アントワネット、ルイ16世をはじめとするフランス王家やナポレオン、アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントン、各国の王侯貴族が名を連ねているほどです。アブラアンが亡くなると、工房を売却したり複数のグループ傘下に入ったりと紆余曲折の末、1999年にスウォッチグループ(SWATCH GROUP)に加わり今に至ります。
ブレゲ(Breguet )の定番モデルとして、衝撃吸収装置「パラシュート」を搭載し懐中時計ムーブメントを忠実に腕時計に再現した「トラディション」、創業者アブラアンの作品にインスピレーションを得て製作された「クラシック」、ナポリ王妃のためにアブラアンが手がけたブレスレット・ウォッチからインスピレーションを得たレディースモデル「クイーン・オブ・ネイプルズ 」、湾曲したトノー型ケースの「ヘリテージ」、スポーツウォッチのライン「マリーン」などがあります。

ブランパン(BLANCPAIN)

ブランパン(BLANCPAIN)時計画像
現存する世界最古の時計ブランドと言われる「ブランパン(BLANCPAIN)」は、1735年に、スイス・ジュラ地方の村「ヴィルレ」に時計製造の工房を構えたのが始まりになります。創業から丸型の機械式時計を一貫して作り続け、シックス・マスターピース(6つの傑作機構)と呼ばれる最高技術の機能を駆使した機械式時計は、世界中の時計愛好家から愛されています。
ブランドは、クオーツショックの折に一時休止状態となりますが、1992年に、スウォッチグループ(SWATCH GROUP)の傘下に入り復活を遂げます。代表的なモデルとしては、現代のダイバーズウォッチの原型と言われる「フィフティ・ファゾムス」、創業の地から名づけられた「ヴィルレ」、現在の生産拠点があるレマン湖から名付けられた「レマン」、グランドコンプリケーションモデル「1735」のスピリットを受け継ぐ「ル・ブラッシュ」、スポーティで先端技術を搭載した「L-エボリューション」などが挙げられます。

オメガ(OMEGA)


1848年に創業の世界的に有名なスイスを代表する時計ブランド「オメガ(OMEGA)」。グループ所属の経緯は前述で紹介した通りですが、1894年にキャリバー(ムーブメントの型番)「オメガ」を開発し、後にこれをブランド名・社名としました。1965年に、アメリカ航空宇宙局(NASA)は世界中の高性能時計の耐熱性・耐寒性・耐衝撃性などのテストを行った結果、公認クロノグラフとしてオメガ(OMEGA)の「スピードマスター」のみ採用となり、1969年にはアポロ計画でも正式に採用が認められ、その技術力と性能の高さを世界に知らしめました。後にこの「スピードマスタープロフェッショナル」は、月面着陸から由来し「ムーンウォッチ」と呼ばれました。また、1932年のロサンゼルスオリンピックには公式時計に採用され、以降現在までに公式時計として20回以上選ばれています。映画「007」でジェームズ・ボンドの時計として扱われたことも有名です。オメガ(OMEGA)を代表する2大モデル「シーマスター」と「スピードマスター」は今も人気が衰えません。その他にも「サブマリーナ」「レイルマスター」「ポラリス」などが有名です。

ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)

ハリーウィンストン(HARRY WINSTON)時計画像
「世界5大ジュエラー」の一つに数えられ、「キング・オブ・ダイヤモンド」と称される「ハリー・ウィンストン(HARRY WINSTON)」。
その名の通り、厳しい基準で選定されたダイヤモンドを使った作品の数々は、世界のセレブリティ達を虜にしています。
2013年に、スウォッチグループ(SWATCH GROUP)に買収され大きな話題にもなりました。
ジュエリーでは、花や植物をモチーフにした「リリークラスター・コレクション」が有名で、1989年には、新たな試みとしてラグジュアリーウォッチのコレクションを展開し始めました 。現在はレディースラインとして「エメラルド・コレクション」「ミッドナイトコレクション」「アヴェニュー・コレクション」「オーシャン・コレクション」、メンズラインとして「イストワール・ドゥ・トゥールビヨン」などを展開しています。

ロンジン(Longines)

ロンジン(LONGINES)時計画像
1832年に設立した、スイスの時計ブランド「ロンジン(Longines)」。翼を広げた砂時計のロゴが有名ですが、近代的な製造方法で懐中時計を量産し、数々の博覧会でメダルを受賞したこともあり、19世紀後半には世界的な知名度を誇りました。ちなみに、日本を代表する文学賞である芥川賞・直木賞の正賞に、ロンジン(Longines)の懐中時計が採用されていた時もあるほどです。
また、腕時計においては、世界初の大西洋単独無着陸飛行に成功したチャールズ・リンドバーグとの共同開発で生まれた「アワーアングルウォッチ」が有名で、パイロットウォッチの先駆けとして知られています。
現在、ロンジン(Longines)の腕時計は、アンティークモデルを中心にコレクターの高い人気が集まっています。
現行のコレクションは、「マスターコレクション」「ヘリテージ」「レコード」「コンクエスト」などを展開しています。

以上になりますが、このほかにもスイスの時計ブランド・ラドー(RADO )、アメリカの時計ブランド・ハミルトン(HAMILTON)など、たくさんのブランドやメーカーがスウォッチグループ(SWATCH GROUP)の傘下に加わっています。

Writed by 上田勝太

上田 勝太

ゴールドプラザ 主任鑑定士
1985年生まれ 鑑定士歴15年
月次の最高買取金額10億円 各ニュースに出演

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