ファンシーカラーダイヤモンドの種類
2015/07/07
ダイヤモンドは、無色で透明なものほどグレードが高いと評価される傾向にありますが、ファンシーカラーダイヤモンドという、いわゆる4Cの基準とは別のスケールで評価される、色味のあるダイヤモンドもあります。
ここでは、ファンシーカラーダイヤモンドについてご紹介しましょう。
ダイヤモンドの色とは?
採掘されたばかりで加工されていないダイヤモンドのほとんどが、黄色味がかった地色をしています。
通常は、無色透明であればあるほど評価が高いため、地色の黄色味が増してくるにつれ、その石の評価は下がってきます。
カラースケールでいえば、完璧に無色透明であればDカラー、黄色味が増すにつれZカラーに近づき、ダイヤモンドのグレードが落ちていきます。
ただし、このZカラーの基準を超えるほど黄色味が強い場合には、ファンシーイエローダイヤモンドとして評価されます。
色が深く濃く鮮やかであればあるほど、評価の高いファンシーイエローダイヤモンドになります。
ファンシーカラーダイヤモンドには、黄色以外にも様々な色が存在し、通常のダイヤモンドにはない個性的な魅力があり、ファッションのアクセントとして使うこともできます。
また、色味が非常に濃いファンシーカラーダイヤモンドは採掘量が極めて少なく、驚くような高額で取引される場合もあります。
それでは、カラーにはどのような種類があるのかを見ていきましょう。
ファンシーカラーダイヤモンドの種類
採掘作業の中で稀に、紫、藍、青、緑、黄色、オレンジ、赤といった色味の傾向を持つダイヤモンドが産出されることがあります。
また、グレイやブラウン、ミルキーといった色味のものもあります。
代表的なカラー別の特徴は、以下のようになります。
イエロー
カラーダイヤモンドの中では、産出量が比較的多いイエロー。
明度3以上のものが、ファンシーイエローとされます。
色味が薄かったり、茶色味が強く出ていたりする場合は、グレードが低くなってしまいます。
南アフリカのケープ州で産出されることが多いため、イエローダイヤモンドを「ケープ」と呼ぶこともあります。
また、鮮やかな黄色の鳥、カナリアのようなイエローダイヤモンドには、「カナリーイエロー」という特別な名称が与えられます。
ピンク
可愛らしい印象のピンクダイヤモンドは若者に人気となっています。
ピンクダイヤモンドは、オーストラリアのアーガイル鉱山で発掘されることが多いですが、閉山期限が迫っているため、もうすぐ幻のカラーダイヤモンドになってしまうのではないかと言われています。
石全体のピンク色が濃いことが重要ですが、少し紫がかったパープルピンクと言われるものも人気があります。
ブルー
非常に貴重なカラーダイヤモンドで、コレクターの間で石を楽しむ目的で取引されることもあるようです。
産出量が多くないため、ブルーダイヤモンドのジュエリーの多くが加工された石を使用しています。
有名な天然のファンシーブルーダイヤモンドとしては、ホープダイヤモンドがあげられます。
呪いのダイヤモンドといわれるほど神秘的で美しいブルーをしており、現在は博物館で静かに輝いています。
インパクトのあるジュエリーが欲しいという場合には、ファンシーカラーダイヤモンドがおすすめです。
加工されたものもあるので見極めが重要ですが、「こんな色を持つダイヤモンドが採掘されたなんて!」と驚くほどのカラーに出会えることもあります。
ダイヤモンド上級者としては、外せないアイテムだと言えるでしょう。