ドイツの名窯「マイセン(MEISSEN)」とは

2023/03/08

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300年以上の歴史を持ち、ヨーロッパ最古にしてドイツの誇る名窯「マイセン(MEISSEN)」。その時代ごとに新しい様式を取り入れるなど、長きに渡り高い芸術性と品質で世界中から愛されてきました。今回はそんな名窯の歴史や特徴、人気のコレクションについて紹介させていただきます。

マイセン(MEISSEN)の歴史

ヨーロッパ最古の名窯として、西洋白磁の頂点に君臨する「マイセン(MEISSEN)」。トレードマークの交差した2本の剣(双剣)「クロスソード」や、深みのあるブルーの絵柄「マイセンブルー」が有名です。マイセン(MEISSEN)窯の正式名称は「国立マイセン磁器製作所」と言い、その歴史は300年以上前に遡り、王立の磁器工場としてスタートします。
マイセンという名は、日本の佐賀県有田町の有田焼のように、現ドイツのザクセン州にある町の名が「マイセン(MEISSEN)」の由来です。
1600年代から1700年代初頭、ヨーロッパの王侯貴族の間では純白の硬く艶やかな磁器、特に中国の磁器や日本の古伊万里や柿右衛門などが人気で、「ホワイトゴールド(白い金)」と呼ばれ、贈り物や美術品といった珍重品として取引されていました。中には兵士と交換する王族も居たそうです。当時のヨーロッパでは精度の高い磁器を作り出す技術がなく、また磁器の原料とされる鉱石のカオリン(カオリナイト・カオリン石等)も採掘されていませんでした。欧州各地の王侯貴族たちは、本格的な磁器の製造方法を見つけることに躍起になり、時のポーランド王にしてザクセン選帝侯のアウグスト強王(アウグスト1世・後に2世)は、ドイツの哲学者であり数学・物理学者エーレンフリート・ヴァルター・フォン・チルンハウスによる磁器焼成の提言から、マイセンのエルベ河畔に建つアルブレヒト城に、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーを閉じ込め、ドイツの鉱山にて見つかったカオリンを原料に磁器製造の研究をさせました。1709年、ベトガーが磁器の製造方法を解き明かすと、翌年の1710年に「王立ザクセン磁器工場」としてスタートします。これが、今も続く「マイセン(MEISSEN)」の始まりとなります。その後、この白磁の製法は文字通りお城の中で門外不出の技術として守られてきましたが、アウグスト強王の死やプロイセンとの戦争に敗れた影響を受け、マイセン窯から人材や高度な技術が流出したとも言われています。
元に1779年には、現デンマーク領において王立コペンハーゲン磁器製作所(後のロイヤル コペンハーゲン)が開窯するなど、その因縁は計り知れません。とはいえマイセン(MEISSEN)も、著名な絵付師や成型師を次々と招き入れるなど窯元としてのブランドの確立や、製品の様式もバロック様式からロココ様式へと転換するなど、時代に合わせた取り組みを続けることで技術面でも芸術面おいても高いレベルを保ち、19世紀になると、マイセン(MEISSEN)の名は世界中に知れ渡り、富裕層から注文が殺到します。1864年にはお城が手狭になり、現在の場所である城外のトリービッシュタールに製陶所は移転。そして、磁器工場の近代化や二度の世界大戦を経て、幾度の衰退期を乗り越え、マイセン(MEISSEN)は現代における西洋白磁の地位を確立するのです。
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マイセン(MEISSEN)の特徴

「マイセン(MEISSEN)」の陶磁器ブランドとしての特徴といえば、大きく4つ挙げられます。一つに青色の深みが特徴的な鮮やかな色彩の染付、磁器に描かれた2つの交差した剣マークの窯印、無形文化遺産である繊細な絵付や造形、そして美術様式の変遷になります。

鮮やかな色彩の染付

「マイセンブルー」として知られる深みのあるブルーの染付は、開窯当時より中国磁器特有の青色を再現するために、さまざまなコバルト鉱石を試し生み出すことに成功しました。そして、1739年マイセン(MEISSEN)を代表する「ブルーオニオン」が誕生します。現在は、約1万を超える色のバリエーションレシピが存在し、門外不出の調合方法として守られています。

交差した2本の剣(双剣)「クロスソード」の窯印

マイセン(MEISSEN)のトレードマークとして知られる「クロスソード」の窯印。元々は贋作防止を目的に、1722年からアウグスト強王の紋章を元にデザインされており、施釉前に手描きで描かれています。19世紀に入りドイツで商標法が施行されると、商標登録され双剣マークの窯印は、国立マイセン磁器製作所製として本物の証であるとともに、年代によって変化している描き方によりアンティーク品など生産年代を推定する判断基準となっています。

無形文化遺産である繊細な絵付や造形

マイセン(MEISSEN)の絵付は、ドイツ国内で無形文化遺産に指定されているほど繊細で芸術的に優れたものが多く、造形についても300年以上の歴史で生まれた数々の石膏型や、ろくろ成形の技術が国の宝として大切に受け継がれています。

美術様式の変遷

マイセン(MEISSEN)は伝統を守る一方で、時代ごとに芸術家たちと新しい表現手法や様式を取り入れながら進化を続けてきました。美術史の側面から照らしてみても「美術様式の宝庫」として知られています。主な様式としては「バロック様式」「ロココ様式」「新古典主義」「ビーダーマイヤー様式」「歴史主義」「自然主義」「アール・ヌーヴォー様式」「アール・デコ様式」〜現代へと変遷しています。

以上のように長い歴史を積み重ねてきた伝統と世界最高水準の技術は、骨董的な価値も生み出し、今も人々を魅了する最大の特徴として知られています。

マイセン(MEISSEN)を代表する作品やコレクション

「マイセン(MEISSEN)」には、長い歴史の中で名作として生まれた作品(アンティーク品)と、それをベースとした現行のコレクションが存在します。数ある作品やコレクションの中から、ここではその代表的なものを紹介させていただきます。

バロック様式を代表する名作「スワンサービス」

初期のマイセンを代表する成型師ケンドラーにより、当初はザクセンの大臣のために作られた白鳥のディナーセットで、その後1737年から1741年にかけて製作され、マイセン(MEISSEN)の中でも高額なテーブルウェアとして知られています。永遠の命を意味するスワン(白鳥)を中心に、白磁の特徴を活かし貝やカタツムリ等を立体的にデザインしています。また現行品としては「スワン・ホワイト」コレクションが、デザインを継承し販売されています。

マイセン(MEISSEN)の象徴「ブルーオニオン」

最も有名なデザインの1つであり、1739年に絵付師クレッチマーにより生まれたコレクションで、名前の通り「ブルーオニオン(青い玉ネギ)」模様が描かれています。当初、中国磁器の柘榴(ざくろ)の絵柄を玉ねぎと間違えて写したと言われており、今もマイセンを象徴するコレクションであり、現行でも人気は衰えません。

枯れないガマズミの花「スノーボール」

1739年、アウグスト強王の息子であるアウグスト3世が王妃へ「枯れない花を贈りたい」という願いから生まれた、マイセンを代表する装飾技法で、小さな白いガマズミの花をモチーフに立体的にデザインした装飾は、現行コレクションとしては「ロイヤルブロッサム」に継承されています。ちなみにスノーボールとは、英語の直訳で「雪の玉」ですが、その他の意味として「ガマズミの花」を指します。

ドイツの人が愛する花「マイセンローズ」

別名「マイセンのバラ」とも言われ、ドイツの人に好まれる薔薇の花を、19世紀初頭のビーダーマイヤー様式のデザインで絵付けした人気の絵柄のコレクションです。現行もラインナップとして存在し、人気を博しています。

コレクター垂涎の的「フィギュア(人形)とアニマルフィギュア」

マイセンの名を芸術の域に高めた、フィギュアコレクション。人形に関しては18世紀ロココ様式で作られたもの、動物は鳥や馬をモチーフにしたものが有名です。具体的な作品名ですとパリの高級店で販売された「クーデター前夜のパリの市民」、初期のマイセン窯を代表する造形「猿の楽団」などが非常に有名です。
いずれも毎年「世界限定のコレクション」として現行でも販売されており、美術的評価も高く、蒐集家の間では垂涎の的となっています。

そのほかにも「ドラゴン」「インドの華」「ドイツの華」など長い歴史に名を刻む銘作や、現行のコレクションとしても、1910年より毎年販売されているイヤープレート等の「イヤーコレクション」、21世紀を代表する「波の戯れ」、シンボルマークであるクロスソードをモチーフにした「剣マークコレクション」などが存在します。

最後に、我々が「マイセン(MEISSEN)」と呼んでいる固有名詞には、「ヨーロッパ磁器発祥の地」として、「高級磁器の代名詞」として、「ドイツ連邦共和国マイセン市」としての意味が含まれており、マイセン市と姉妹都市でもある佐賀県有田町と、良い意味で性格が似ているような気がしています。
日本では近年有田焼が再度注目を浴び、地方創生事業や著名なデザイナーを招き進化しているように、国立マイセン磁器製作所(マイセン窯)もまた、次世代を担うアーティストを次々と招聘し、常に変化を惜しまず進化し続けています。

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