ダウンとフェザーの違いってなに?

2018/12/14

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ダウンウェアなど防寒着の中綿に利用される素材に「ダウン」と「フェザー」があります。そもそもどういうモノなのか?今回は、その違いや品質について解説し、定評のあるブランドやメーカーを紹介させていただきます。

ダウンとフェザーの違いと特徴について

寒い季節のマストアイテムであるダウンジャケットや、羽毛布団などの中綿に利用されるダウン素材。その正体は鳥の羽毛が使われていることは知られていますが、タグの表示を見ると「ダウン」や「フェザー」などと書いてあります。一体、それぞれがどういうモノなのかご存知でしょうか?
そもそも、私たちが一般にダウンと呼んでいる素材は、グース(ガチョウ)やダック(アヒル)などの水鳥の体毛の一部である「羽毛(うもう)」のことを指します。
そしてその羽毛の中で、防寒具や寝具の中綿として利用されるものが、「ダウン(down)」と「フェザー(feather)」になります。
どちらも水鳥の羽毛ではありますが、採取する部分やカタチが大きく違います。
「ダウン(down)」は、胸元部分からわずかに取れる、タンポポの綿毛のような柔らかい芯のない羽毛を指し、「フェザー(feather)」は、鳥の羽根そのものの形状で、中綿として利用されることが多い「スモールフェザー」という芯の部分となる羽軸が柔らかく少し湾曲したものは、一般的に翼以外の体毛部分から採取します。
また、その特徴や性質も違い、利用される意図も異なってきます。
「ダウン(down)」は、ダウンボールとも呼ばれ、羽軸がなくフワフワとした形状から空気をたっぷり含むという特性を持ち、それが保温層となり抜群の保温効果が得られます。そのため、空気を含む層である「嵩(かさ)」がどれだけあるかで保温力が変わってきます。
ダウンボールが大きいほど保温性が高く良質なものとされ、そのようなダウンボールは採取量が稀少なため高価になります。
対する「フェザー(feather)」は、羽軸がバネの役割を果たすため弾力性や通気性に優れています。ダウンジャケットや枕などの中綿として利用する理由は、型崩れを防ぐ役割があるからです。また、フェザーは「ラージフェザー」と前述の「スモールフェザー」に大きく分類され、一般的に弾力性が高い「スモールフェザー」が良質とされています。

製品タグの表示を見ると「ダウン」や「フェザー」が混合されているのには、ダウンの保温性とフェザーの弾力性や通気性など、お互いの特性や長所をうまく利用して製品が作られているからです。

また、グース(ガチョウ)とダック(アヒル)の違いでいうと、一般的には、グース(ガチョウ)の方が体が大きいため、ダウンボールも大きく、性能面においても高品質になるため、高価になる傾向があります。
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良質なダウンとは(ランク・配合・フィルパワー)

良質なダウンとは、一体どういうものなのでしょうか?
様々な視点から簡単に取り上げてみたいと思います。
まず、ダウンの品質として、採取する水鳥の種類により羽毛のランクが変わってきます。
最高級品とされる「アイダーダウン」は、アイダーダックと呼ばれる稀少な水鳥から採取され、その生息地は北極圏域で、代表的な国でいうとアイスランドになります。採取できる量もわずかなため、希少価値は高いですが、極寒の地に生息している鳥の羽毛だけあり、保温性は群を抜いています。
そのほかにも、ポーランドやハンガリーの「ホワイトグースダウン」などが高級品として知られています。
ちなみに量販店のダウンは、「レギュラーダウン」という素材が使われていて、高級ダウンとは性能や価格に大きな違いがあります。

次に、ダウンウェアなどの中綿である、ダウンとフェザーの配合の割合についてです。
品質表示のタグにはよく「中綿 ダウン○%、フェザー○%」などと表示されていますが、この配合の割合よっても性能は変わってきます。
一般的にはダウンの割合が高い方が、暖かく、値段も高くなる傾向にあります。ただ、ダウンが100%ですと、型崩れしたり、通気性が悪くなるため、ダウンの割合は90%が限界だと言われています。有名ブランドやメーカーのダウンウェアには、ダウン70%以上の配合が多いです。
ちなみに、ダウン素材を利用した布団ですと、ダウンが50%以上でフェザーが50%以下の布団を「羽毛布団」、フェザーが50%以上・ダウンが50%以下の布団を「羽根布団」と呼ぶそうです。
また、最近では外側やインナーの生地素材を繊維メーカーと開発し、中綿を減らしても性能面は下げずに価格を抑えた商品が増えてきています。

次に、フィルパワーについて説明します。
ダウンジャケットをはじめとする防寒着などを購入する際、商品説明の札などに「○○○フィルパワー」などと記載されていますが、フィルパワーとは、羽毛の「嵩(かさ)」の高さを現す単位になります。前述でも紹介させていただいた通り、空気を含む層である「嵩(かさ)」がどれだけあるかで保温力は変わってきます。数値の計測方法は1オンス(約28グラム)あたりの羽毛の体積を計測し、単位が大きいほど、ダウンの質が良いと判断されます。
一般的には、600~700フィルパワーが良質ダウンウェア、700フィルパワー以上が登山などで用いられる高性能ダウンウェアといわれています。またフィルパワーの数値が高いと、中綿に詰め込むダウンの量が少量で済むため、「軽くて暖かく、かさばらない」などのメリットが挙げられます。
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定評のあるブランドやメーカーについて

そもそもダウンジャケットの発祥は、アメリカのアウトドアメーカー創業者のエディー・バウアー(Eddie Bauer )が、1936年に自身の趣味である釣り用の防寒着として開発したのが始まりと言われています。

現在では、フランス発祥のモンクレール(MONCLER)や、イタリアのデュベティカ(DUVETICA )などが高級素材のダウンを採用したラインナップで、ダウンウェア界のハイブランドとして世界的にも人気を博しています。
また、北米のメーカーおいては、アメリカのザ・ノース・フェイス(The North Face)や、カナダのカナダグース(Canada Goose )などがダウンウェアに定評があり、日本でもセレクトショップなどで取り扱われています。

日本のブランドやメーカーとしては、スポーツメーカーとして有名なデサントが、冬季オリンピックの日本選手団のために開発し、岩手県旧水沢市(現奥州市)の工場で一貫生産体制作られる、高性能ダウンジャケット「水沢ダウン」や、三重県の世界トップクラスの技術を持つ羽毛素材メーカー「河田フェザー」のダウンウェア、寝具メーカーで有名な東京西川が、セレクトショップと共同開発した「西川ダウン」などが有名です。
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