日本を代表するファッションブランド「サカイ(sacai)」とは

2024/08/02

ブランドアパレル買取キャンペーン第3弾!ヨウジヤマモトコムデギャルソン(COMME des GARCONS)サカイ買取強化キャンペーンバナー“日常の上に成り立つデザイン”をコンセプトにデザイナーの阿部千登勢が立ち上げた「サカイ(sacai)」。日本をはじめ世界中から注目を浴びるファッションブランドは、錚々たるラグジュアリーブランドや有名メーカーとのコラボレーションでも人気を博しています。今回はそんな「サカイ(sacai)」について解説させて頂きます。

日本を代表するブランド「サカイ(sacai)」の歴史

ハイブリッドの発想と、独創的でありながら“日常の上に成り立つデザイン”をコンセプトに掲げる普遍的なデザインが、世界中から注目されるファッションブランド「サカイ(sacai)」。ナイキ(NIKE)、ザ・ノース・フェイス(The North Face)、モンクレール(MONCLER)、ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul GAULTIER)、カルティエ(Cartier)、ディオール(DIOR)といった世界的知名度のブランドやデザイナーと様々なコラボレーションを発表し、その都度大きな反響を呼び、今や日本を代表するブランドの一つとなっています。今回はそんな「サカイ(sacai)」について紹介させていただきます。
創業者でありデザイナーの阿部千登勢が1999年に東京で立ち上げた「サカイ(sacai)」は、現在では定番となったニットアイテムとして手編みのセーター3型のみを編み上げスタートし、毛玉のできる商品などがあると、自費で回収するなど品質やクオリティを追求していました。ニットを軸にしながら展開するバリエーションが増えてくると、次第に人気や認知度も広がり 2006年に株式会社sacaiを設立し、同年3月には宝石や原石を指すgemから“特別なもの”といった意味合いを込めたライン「サカイ ジェム(sacai gem)」を、同年9月には大人向けのホームウェア・ランジェリーライン「サカイ ラック(sacai luck)」を展開します。
2009年にはウィメンズ同様のコンセプトやアプローチでメンズコレクションをスタート。2011年パリコレクションにも参加、同年9月には旗艦店が東京・南青山にオープンしました。2015年「サカイ ラック(sacai luck)」を突如休止し、その理由にsacaiとluckを分ける必要がなくなったためと発表しています。
その後も2016年初のバッグコレクションを発表、2021年ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul GAULTIER)がゲストデザイナーに阿部千登勢を迎えオートクチュールコレクションを発表し、同時にサカイ(sacai)のプレタポルテでもコラボアイテムが販売されました。2022年にはカルティエ(Cartier)とコラボレーションジュエリーを発表、同年ニューヨークのシェフ集団ゲットー ガストロ(Ghetto Gastro)とコラボレーションカフェ「サカイ ガストロ」を期間限定でオープンさせました。
ベーシックでスタンダードなアイテムを崩し、独特のエレガンスを放つ「サカイ(sacai)」流のハイブリッド美学は、世界中で人気を博し独自のビジネスモデルを作り上げました。現在ブランドのコレクションは、香港・北京・ソウルに続き世界中で店舗展開をしています。

「サカイ(sacai)」のデザイナー阿部千登勢とは

日本を代表するファッション業界のヒロインへと上り詰めた「サカイ(sacai)」のデザイナーであり創業者の阿部千登勢は、1965年岐阜県に生まれます。小学5年生の頃テレビに映る三宅一生を見てデザイナーを志し専門学校卒業後、大手アパレルメーカー勤務を経て、1989年川久保玲率いる「コム・デ・ギャルソン(COMME des GARÇONS)」に入社しニットウェアの企画やパタンナーとして頭角を表します。1992年には同社のブランドライン「ジュンヤ ワタナべ(JUNYA WATANABE)」の立ち上げに参加しますが、1996年「カラー(kolor)」の創業者であり“素材の魔術師”の異名を持つデザイナー阿部潤一と結婚し、翌97年出産を機にコム・デ・ギャルソンを退社し子育ての道を選びました。
2年後の1999年、夫からブランドの立ち上げを勧められ何の後ろ盾もない中、手編みのセーターを3型(後に2型追加し計5型)で「サカイ(sacai)」をスタートさせます。ちなみにブランド名の由来は阿部潤一のアイデアで、千登勢の旧姓「坂井」にちなんで名付けられました。
その後の活躍は前述で紹介した通りですが、2007年に毎日ファッション大賞を初受賞し、2015年には全会一致の選考で二度目の受賞を果たします。当時これまでに二度以上の大賞を受賞したのは、コム・デ・ギャルソン(COMME des GARÇONS)の川久保玲、ヨウジ ヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)の山本耀司、アンダーカバー(UNDERCOVER)の高橋盾、そして阿部千登勢が憧れたイッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE )の三宅一生のみと、日本が誇る世界的なプレタポルテブランドのデザイナーばかりでした。
「サカイ(sacai)」のコレクションは、阿部千登勢の“着たいものを、着たい時に、着たいように着る”といった哲学がデザインに色濃く反映されており、“世界のどの場所でも同じようにこの新しい価値観を伝えたい”という想いが世界中で受け入れられ愛される所以となったのでしょう。
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「サカイ(sacai)」の人気コラボアイテム 

「サカイ(sacai)」の根底にあるハイブリッド美学は、世界の名だたるブランド・メーカー・ザイナーとのコラボレーションにも反映されており、人気を集める理由となっています。阿部千登勢本人も自分にとって何が大切なのか真実を見極める目を持つために、あらゆる組み合わせの選択肢が与えられていると語っています。ここでは、数多ある「サカイ(sacai)」の人気を博したコラボレーションの代表的なものを紹介させていただきます。

ナイキ(NIKE) 

世界的なスポーツメーカーとして知られる「ナイキ(NIKE)」とのコラボレーション「NikeLab x sacai 」は2015年に発表され注目を集めます。阿部千登勢によって独自に再構築された「Air Max 90」をはじめ、「ヴェイパーワッフル」「LDワッフル」など名作揃いのコラボスニーカーを数々生み出しています。

ザ・ノース・フェイス(The North Face)

アメリカのアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス(The North Face)」と2017年に実現したコラボレーション企画では、高機能ロングコートやボンバージャケットなど計11アイテムが発表され、「sacai x The North Face」は大変な話題を呼びました。

モンクレール(MONCLER)

フランス発祥のイタリア・ミラノに本社を置くダウンウェアで有名なハイブランド「モンクレール(MONCLER)」。2010年の春夏コレクションより同ブランドの新ラインとして、阿部千登勢がデザインした「モンクレール エス(MONCLER S)」が発表されました。2023年11月にはサカイ(sacai)とのコラボレーションウェア「MONCLER × sacai」が再び実現しました。

ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul GAULTIER)

フランスの偉大なるデザイナーにしてハイブランドの「ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean Paul GAULTIER)」。2021年に阿部千登勢をゲストデザイナーに迎えオートクチュール(高級仕立服)コレクションを発表、それと同時に「Gaultier Paris by sacai」としてタトゥー柄のブルゾンやTシャツなど、プレタポルテ(高級既製服)アイテムが展開されました。

カルティエ(Cartier)

世界5大ジュエラーに名を連ね、「王の宝石商、宝石商の王」と称されるフランスの「カルティエ(Cartier)」。誕生から100周年を迎える同ブランドの代表作トリニティを、2022年に新たな解釈でコラボレーションしたジュエリー「CARTIER TRINITY FOR CHITOSE ABE OF sacai」を発表。リング・ブレスレット・ネックレスなど限定ジュエリーは注目を浴びました。

ディオール(DIOR)

フランスのハイブランド「ディオール(DIOR)」のデザイナーであり友人であったキム・ジョーンズと、メンズコレクションのコラボレーション企画を2021年に「DIOR & sacai」として発表。MA-1をベースにしたジャケット等メンズウェアやバッグなど、モノトーンを基調としたハイブリッドなデザインが人気を博しました。

そのほかにも、日本が世界に誇る吉田カバンの人気ライン「ポーター(PORTER)」、フランスのアパレルメーカー「ラコステ(LACOSTE)」、フランスの高級靴ブランド「ジェイエムウエストン(J.M. WESTON)」、フランスの老舗シューズブランド「パラブーツ(Paraboot)」、アメリカのデニムブランド「リーバイス(Levi’s)」など、数多のコラボレーションアイテムを発表しています。

最後に、人気の高いブランドやメーカーと積極的にハイブリッド(異種のものを組み合わせたもの)する発想は、阿部千登勢の日常における様々なシーンで“身につけたいと思うものを作り続ける”といった哲学が体現されたものということが理解できます。そのため「サカイ(sacai)」というブランドが、世界中から愛される日本を代表するファッションブランドの地位を築けた所以と言えるでしょう。