ダイヤモンド-偽物の見分け方

ダイヤモンドの偽物とは?

厳密にはダイヤモンドの偽物というものは存在しません。
模造品、代替品として別の石を付けたものをダイヤモンドと偽って売るケースは稀にあります。
ですが、その模造石自体に罪はありませんので偽物と断ずるのに違和感があります。
天然ダイヤモンドの模造品として使用されるものは以下の3種類です。

1、ジルコン
2、ジルコニア
3、人工ダイヤモンド

1、ジルコン

ジルコニウムで結成された天然石の一種です。
ダイヤモンドよりも産出量が多く、安価である為ダイヤモンドの代用品として用いられます。
他の天然石と異なり、無色透明の見た目とダイヤモンドの光沢に近い金剛光沢を持つ唯一の天然石です。
代用品として用いられていはいますが、物によってはダイヤモンドよりきれいな輝きを持つ個体もあり、偽物と断ずるにはかわいそうな魅力ある天然石になります。

2、ジルコニア

こちらはダイヤモンドの代用品であるジルコンの模造品です。
人工的にジルコニウムを酸化させて作った人工石になります。
人工石とはいえ、代表格であるキュービックジルコニアはダイヤモンドやジルコンに引けをとらない美しさを持ち、さらにジルコンよりも安価に手に入る為、様々なジュエリーに使用されています。

3、人工ダイヤモンド

こちらはその名のとおり人工的に作られたダイヤモンドです。
天然か人工かの差のみで炭素を成分としたダイヤモンドになります。
まだまだ研究段階のため安価に市場に流通していませんが、人工ダイヤモンドが一般に流通することで、もっと安く美しいジュエリーを楽しむことが出来るようになると考えられています。

偽物ではなく偽る

天然ダイヤモンドの偽物は存在しないと上に書きましたが、それに反して天然ダイヤモンドを別の箇所で偽って高く売るという行為は昔からある手法になります。
大きく分けると以下の3通り。

1、品質を偽る
2、色を加える、除去する
3、別の石を天然ダイヤモンドと偽る

1、品質を偽る

3通りの中で一番多いのがこの品質を偽るという行為です。
ダイヤモンドの品質はプロでも熟練しなければ細かく視ることは出来ません。
そこにつけこみ、低いグレードのダイヤモンドを高く売るケースが今でも見受けられます。
特にバブル期の日本で多く見られたケースで、鑑定書にまで偽りが記載されていることがあります。

2、色を加える、除去する

現在の科学ではダイヤモンドに放射線を照射することで色を加えることも、色を除去することも出来るようになっています。
行為自体は悪いことではありませんが、人工的に手を加えた段階で天然ダイヤモンドとしての魅力が失われ価格も安くなります。
こういった行為は鑑定書に記載することを義務付けられていますが、記載せずに天然のものとして高く売るケースが見受けられます。

3、別の石を天然ダイヤモンドと偽る

上に記載しましたが、ジルコンやジルコニアをダイヤモンドとして高く売りつけるケースもあります。
1,2とは異なり完全な詐欺行為のため一般流通ではあまり見受けられませんが、ネットオークションなどであまりにも安いダイヤモンドが出品されているときなどは、購入を控えたほうが良いでしょう。

ダイヤモンドの偽りの見抜き方

ダイヤモンドを中古店やネットオークションで購入する際や、自分の持っているものが本物かどうか、調べたいときに以下の見抜き方を利用してください。

1、信じられる鑑定機関の鑑定書が付いているか。
 もしくは鑑定書を発行する。
2、石に息を吹きかける
3、カット面を見る

信じられる鑑定機関

ダイヤモンドの偽りは素人目には見抜けるものではありません。
そこで、信頼できる鑑定書が付属しているかどうかで見分けるのがもっとも簡単な方法になります。
中古業者がそのグレードをそのまま信じる鑑定機関は以下の3社です。

GIA(Gemological Institute of America)

ダイヤモンドの指標である4Cを考案したアメリカの会社です。
海外の鑑定機関のため、鑑定書の取得に非常に時間が掛かりますが、それゆえにそのグレードとその商品に絶対的な信頼をおける鑑定機関になります。

AGTジェムラボラトリー(GIA JAPAN)

国内でGIAと提携する唯一の鑑定機関です。
アメリカに発送する事無くGIAレベルの鑑定を受けられる信頼の置ける鑑定機関です。
特にカラーダイヤは国内だとAGTがトップ鑑定機関となります。

中央宝石研究所(CGL)

日本最大の鑑定機関です。
国内発の鑑定機関としてはもっとも信頼のおける鑑定機関です。
ただし、20年前よりカラーグレードの指標が変わった為、20年以上経った鑑定書はやや信頼性に欠けるといわれています。

2、石に息を吹きかける

色や品質は見抜けませんが、ダイヤモンドであるかどうかは見抜くことが出来ます。
最も簡単な方法として、暖かい息を吹きかけることです。

ダイヤモンドは熱伝導率が高い為、息を吹きかけて表面を曇らせてもすぐに曇りが消えます。
対してジルコンやジルコニアはなかなか曇りが消えることはありません。

3、カット面を見る

次にカット面を見ることでダイヤモンドか否かを見極めることができます。
ダイヤモンドとジルコンなどの模造品ではその硬度が異なります。
ダイヤモンドはその硬さゆえにカット面が綺麗にとがります。
対して模造品はダイヤほどの硬さがないため、とがるまで研磨を欠けると簡単に割れてしまいます。
このため模造品のカット面はやや丸みを帯びたものになり、天然のダイヤモンドとその差は一目瞭然となります。

ダイヤモンドについて不安になったら

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