”宝石商の王”と称されるカルティエ~時計編~

2016/09/25


今回のコラムは、フランスの宝飾品・高級時計ブランド「カルティエ」の時計製造に注目したいと思います。

宝飾工房から誕生した腕時計

1873年、宝飾細工師であるルイ=フランソワ・カルティエが師のアドルフ・ピカールから工房を受け継ぎカルティエの歴史はスタートしました。
宝飾工房としてスタートしたカルティエですが、ルイ・カルティエは当初から時計の製造に強い関心を持っていました。
やがて、独創的なデザインを持つ腕時計の数々が彼の工房から誕生していく事となります。

ムーブメントから自社一貫製造

2009年、自社で開発したムーブメントを搭載するモデルが発表され、全てを自社一貫製造する時計メーカー、所謂マニュファクチュールとなりました。
製造拠点はスイス・ジュネーブ州のメイランとヌーシャテル州ラ・ショー・ド・フォンにあり、多くの時計師が、高品質な時計作りを行っています。
ムーブメントを自社製造し修理もできる技術を備えた世界でも数少ないマニュファクチュールの一つとなり、「カルティエ オート オルロジュリー ウォッチ コレクション」という最上位ラインが誕生しました。
「オート オルロジュリー」とは「高級時計製作」を意味します。

カルティエ腕時計の主要モデル

サントス・・・1911年の発売以来ほぼデザインを変えていないロングセラーモデル。
カルティエの友人で飛行家のサントス・デュモンが「飛行機を操縦しながらでも見る事ができる時計が欲しい」と依頼した事から生まれた。

タンク・・・数多くの女性に支持される大人気モデル。
1917年、第一次世界大戦時の連合軍の戦車(タンク)をイメージしてデザインされた。
解放されたパリの平和を祝福するという意味を込めて作られた。

パシャ・・・タンク同様定番人気モデルで、カルティエ初の防水時計。
モロッコの太守、パシャが「泳いでいる時でも着用できる腕時計が欲しい」と依頼した事から生まれた。
防水性を確保する為のプロテクターが付けられ、デザインのアクセントとなっている。

ロードスター・・スポーツカーをイメージしてデザインされ、「男性向けの腕時計」をコンセプトに開発。
ユーザー自身で簡単にベルト交換ができ、金属ベルトからカラーバリエーション豊富なレザー素材などに付け替える事で、様々な表情を楽しめる。

この他にも、バロンブルーやベニュワールなど人気モデルが揃っています。

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