シトリンの意味とは?その特徴や選び方
2016/04/27
用途に合わせてさまざまな表情を見せるシトリンのジュエリー。
いくつも持っているという人もいるかもしれません。
しかし、シトリンの正体が実はアメジストだということを知っている人はあまりいないのではないでしょうか。
ここでは、シトリンの歴史や特徴、選び方についてご紹介しましょう。
シトリンの意味と歴史
シトリンの語源は、フランス語でレモンを意味する「シトロン」。
かつては、やや黒っぽい黄色の水晶(クオーツ)のことを、黄水晶(シトリン)と呼んでいましたが、天然のシトリンが宝石として出回ることはほとんどなかったようです。
1883年にブラジルで紫水晶(アメジスト)をたまたま加熱したところ、実に鮮やかな黄色の石になりました。
トパーズに似たその石は、ゴールデントパーズと呼ばれるようになりましたが、鉱物としてはトパーズとクオーツは全くの別物です。
今ではそれがきちんと理解され、天然の黄水晶とアメジストを加熱したものをシトリンと呼ぶようになりました。
現在ではシトリンはジュエリーの素材として広く親しまれています。
シトリンの特徴
シトリンは、アメジストをおよそ450度で加熱処理することで誕生します。
加熱処理にはどうしてもマイナスイメージがついて回りますが、シトリンの場合は、もとの石をさらにキレイな宝石に生まれ変わらせるための加工と考えられています。
同じ加熱処理でも、ルビーなどとは意味合いが異なることを理解しておきましょう。
また、市場に出回っている大半のアクアマリンも同じようにグリーン・べリルを加熱処理して仕上げられており、どちらも後になって変色することなく美しい色が永遠に続きます。
シトロンはいわゆるレモンのような色の石もあれば、ブラウンの強いものや赤ワインのような深い色をしたものもあります。
加熱処理の方法に違いはありませんが、アメジストの産地によって変化する色に違いがでます。
自然の恵みである石は、こうした興味深い一面も見せてくれるのです。
シトリンの選び方
シトリンはかなりお手頃な価格で流通していますので、手が届きやすい宝石だと言えるでしょう。
そのためシトリンを選ぶ際は、美しさだけでなく大きさも基準に入れることをおすすめします。
最高品質であるジュエリークオリティであっても、ほかの宝石に比べれば、同じ予算でかなり大きなものを購入できるはずです。
ただ、あまり大きさだけを求めすぎるとクオリティが下がってしまいますので注意が必要です。
シトリンは色の濃淡のバリエーションが豊富ですので、ファッションに合わせて使い分けるなど、さまざまな楽しみ方のできる宝石です。
色が濃いめで小ぶりのシトリンであれば、シンプルなピアスやワンアクセントのペンダントトップに最適。
色が薄目で大ぶりのシトリンなら、思い切ったデザインのリングや揺れを楽しむイヤリングなどに向いているでしょう。
クオリティの高いジュエリーを安価で楽しむことができることが、シトリンの特徴でもあり魅力でもあるのです。