日本が誇るセイコーのトップブランド ”グランドセイコー”について

2018/05/30

グランドセイコー画像

日本が誇る時計ブランドのセイコー(SEIKO)ですが、その名の通り「精巧な時計を提供する企業」として世界的に評価されています。
世界初のクオーツ時計である「セイコークオーツアストロン」の発売が時計業界に大きな影響を及ぼし、セイコー(SEIKO)を世界的に有名なブランドへと変えていきました。
このようなセイコー(SEIKO)の中でも最高級ラインだったグランドセイコー(Grand Seiko)についてお話していきます。

グランドセイコー(Grand Seiko)とは

グランドセイコー画像
グランドセイコー(Grand Seiko)は、元々セイコー(SEIKO)の中のトップブランドとして発売されていた最高級ラインです。
“初代グランドセイコー”は、1960年にセイコー(SEIKO)が培ってきた時計技術の粋を結集して「世界に挑戦する国産最高級の腕時計をつくる」という信念のもとに誕生した時計となります。
1969年には、姿勢差や外的影響による歩度の変化も低減させた”グランドセイコーV.F.A(Very Fine Adjusted)”を販売します。
こちらは日差±2秒という当時では、驚くべく精度を誇っております。
それからも”9Fクオーツシリーズ”や”9Sメカニカルシリーズ””スプリングドライブ”等の代表モデルを発表していきます。
2017年には、セイコー(SEIKO)から独立してグランドセイコー(Grand Seiko)として世界に誇れる高級ブランドとして活躍しております。

セイコー(SEIKO)が誇る独自機構"スプリングドライブ"

セイコー(SEIKO)が持つ独自機構のひとつに”スプリングドライブ”という物があります。
時計好きの方じゃなければあまり聞いたことのない言葉かもしてませんが、簡単に説明するとクオーツ時計と機械式時計のメリットをそれぞれからとっている画期的な機構と言えます。
クオーツ時計は電池を動力にクオーツ(水晶)の振動を利用した制御系を用いる事で高精度だがトルク(時計部品を動かす力)が小さい機構になっています。
機械式時計はぜんまいを動力にひげぜんまいを利用したテンプの振動を利用した制御系を用いる事でトルクが大きいが精度がクオーツ時計に比べて低い機構になっています。
これらのメリットを残しデメリットを無くした”スプリングドライブ”はぜんまいを動力にクオーツ(水晶)の振動を利用した制御系を用いる事で、高精度でトルクの大きい機構を可能にしています。
またトルクが大きいメリットがいまいち分からない方もいると思うので簡単に説明すると、トルクが大きいと時計部品を動かす力が強くなるので複雑な機能やデザインにすることが可能となっています。たとえばパワーリザーブやGMT機構等の複雑機構を同時に搭載することも可能です。
この画期的な機構が世界的に評価されているのです。

これからのグランドセイコー(Grand Seiko)

グランドセイコーロゴ画像
2017年にグランドセイコー(Grand Seiko)の独立ブランド化という大きな動きを見せましたが、ここがブランドの転換期となるかどうかはこれからの販売戦略等で決まってきます。
グランドセイコー(Grand Seiko)が海外進出したのは2010年頃とまだ歴史が浅く、これからの課題と言えるでしょう。セイコー(SEIKO)といえば安価で高精度の時計メーカーのイメージが強いのでこのイメージを覆す為の独立ブランド化は、グローバル化とラグジュアリー化の2つの意味合いがあるかもしれませんね。
その新しい1歩を踏み出す記念モデルとして”初代グランドセイコー復刻モデル SBGW253″が発表されました。
このモデルを皮切りに12時位置にあったSEIKOロゴがなくなりGrand Seikoロゴだけになりました。これはセイコー(SEIKO)からの決別を表しているのかもしれません。
今後も更なる発展をしていくグランドセイコー(Grand Seiko)から目が離せなくなりそうです。
中古市場でも買取相場の変動がありそうなので、お持ちのグランドセイコー(Grand Seiko)を査定に出してみてもいいかもしれませね。