金のインゴットって何?

2015/07/01

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インゴット(ingot)とは、日本語に直訳すると「金属の塊り」という意味です。

 

精錬した金属を鋳型に流し込んで固め、流通や貯蔵のしやすい形にしたものを指します。
金地金、延べ棒、ゴールバーなどとも呼ばれます。

 

プラチナや銀なども同様に加工したものを「インゴット」と呼びますが、今回は金のインゴットについてご紹介しましょう。

さまざまな大きさのものがある

金のインゴットは、重量別に10種類があります。最も一般的な金のインゴットは1㎏で、そのほかに500g、100g、50g、ペンダント用として需要がある20g、10g、5g、2g、1gがあります。

このほかに、世界の金取引の中心とも言えるロンドン金市場で実際に受渡しされる、約12.5㎏の「ラージ・バー」と呼ばれるインゴットもあります。

12.5kgというのが中途半端な重量のように感じますが、これは貴金属の計量に使われるヤード・ポンド法の単位「トロイオンス」でほぼ400トロイオンス。

この重量が、ロンドン金市場受渡適合品(グッド・デリバリー・バー)の仕様で決められているのです。

ちなみに、1kgのインゴットを「キロバー」、1kg以下のインゴットを「グラムバー」と呼ぶこともあります。

インゴットの刻印

本物の金のインゴットには表面に刻印があります。
刻印には以下のような内容が刻まれています。

ブランド名

田中貴金属工業や三菱マテリアルなどが公式国際ブランドとしても有名です。

重量表示

そのインゴットの重量が刻印されています。

品位表示

品位とはいわゆる純度の事を指します。

100に近い数字であればあるほど、金の純度が高いという印です。

シリアルナンバー

商品管理用のシリアルナンバーです。

刻印は金のインゴットの買い取りを行う際に必ずチェックされます。

もし古いインゴットの場合、刻印が汚れてしまっている場合がありますので、刻印が汚れていても偽物のインゴットだとは限りません。

また、公式国際ブランドで精錬加工された金のインゴットには、間違いなく刻印が打たれていますが、本物の金のインゴットであっても刻印が無いという場合もあります。

偽物のインゴットは、刻印にある重量より軽かったりする場合がありますので、刻印の有無だけでなくあらゆる点を総合的に見て本物かどうかを判断する必要があるのです。

金のインゴットの売却は

金のインゴットを売却する場合には「譲渡」として扱われますので、税務署への申告、納税が必要になります。

金のインゴットを売却する場合、1回に200万円以上の取引をする際には、買取業者が税務署にその取引内容を報告する義務がありますので、売却後に確定申告をする必要があります。

「ついうっかり」確定申告を忘れてしまうと、売買の金額も高額になってしまう事から、最悪の場合「悪質な財産隠し」と判断されてしまうかもしれません。

そうなると追徴課税などのペナルティが課せられてしまいますので注意しましょう。

金のインゴットの売却には、金のアクセサリーなどの他の金製品の売却に比べて面倒な事も多いので、分からないことがあれば買取業者のスタッフに相談するか、税理士に相談することをおすすめします。

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