最高級の金属「金」の性質とは?加工性・耐久性・比重などを徹底解説
最終更新日:2025/04/16

金(ゴールド)は、その美しい輝きと価値の高さから古代より人類に重宝されてきました。元素記号「Au」、原子番号79の金は、元素周期表では第11族に分類され、同じグループには銀や銅など、いわゆる「貨幣金属」と呼ばれる金属が含まれています。この記事では、金の代表的な性質と特徴について詳しく解説します。

大嶋 雄介
2015年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げ、その後、営業企画部に進出し、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析をじっくりと、緻密な専門知識を深化させています。
◾️ 目次
加工しやすい展延性で、金箔や金糸に加工可能
金の特筆すべき性質のひとつが「展延性(てんえんせい)」の高さです。これは金属が薄く延ばされたり細く引き伸ばされたりする能力を指します。たった1グラムの金から、約3,000メートルもの金糸を作り出すことができ、1万分の1ミリの薄さまで延ばすことで、畳半畳ほどの面積に広げることも可能です。金箔が工芸品や料理、美容製品など多様な用途で使われるのも、この加工しやすさと腐食に強い性質によるものです。
金は錆びない?優れた耐腐食性と安定性
金は非常に安定した金属で、酸化や腐食に強く、空気中でも錆びることがありません。たとえ塩酸や硫酸などの強い酸にさらされても、金はほとんど反応しません。この性質を活かし、金メッキ加工が施された製品は、単なる装飾だけでなく「耐久性の向上」にも一役買っています。また、金箔を食品に使っても問題ないのは、金が体内で反応せず、そのまま排出されるからです。
火災で溶けても価値が落ちない
金の融点は約1,064℃で、これは銅の融点(約1,084℃)と近い数値です。大規模な火災に巻き込まれると、金は一時的に溶けて変形することがあります。しかし、金は再加工可能な素材です。重さが変わらなければ、溶けていてもその価値は失われません。この「形が変わっても価値が保たれる」という性質が、金の資産価値を高める大きな要因になっています。
圧倒的な重量感!比重は鉄の約2.5倍
金の比重は19.3と非常に高く、これは鉄の約2.5倍の重さです。銀や銅よりもはるかに重く、同じ体積でも圧倒的な重量感があります。このずっしりとした重みこそが、金を手に取ったときに感じられる「高級感」の正体。比重は金の純度判定にも使われ、比重計や貴金属テスターを用いて本物かどうかをチェックすることも可能です。
電気伝導性にも優れ、身近な精密機器にも利用される
金は非常に高い電気伝導率を持っており、携帯電話やパソコン、デジタル機器など、さまざまな精密部品に使用されています。金は信号を正確に伝える特性があるため、音響機器のプラグなどにも採用され、クリアな音質を実現しています。不要になったスマートフォンを回収して、内部に使われている金をリサイクルする取り組みも進んでいます。
金の性質まとめ
性質 | 特徴 |
---|---|
展延性 | 1gで約3,000mの金糸を作成可能。極限まで薄く延ばすことも可能。 |
耐腐食性 | 錆びにくく、化学的に安定。酸にも強く、腐食しにくい。 |
再加工性 | 溶けても再加工が可能。価値が失われにくい。 |
比重 | 19.3と非常に重く、鉄の約2.5倍。高級感を演出。 |
電気伝導性 | 高い伝導率で電子機器の部品にも活用される。 |
金は美しさだけでなく、実用性にも優れた金属です。その安定性や再利用性、高い電気伝導性は、現代社会においてもますます重要な価値を持っています。貴金属としてだけでなく、産業資源としても金の存在感は今後さらに高まっていくことでしょう。
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