金の産出量と世界の金産出国ランキング|採掘方法や今後の課題も解説

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金は古代から人類にとって価値の高い資源として珍重されてきました。装飾品や投資対象としてだけでなく、電子部品などの工業用途にも利用されており、世界中で需要が拡大しています。では、現在どの国がどれほどの金を産出しているのでしょうか?また、採掘方法や金鉱山の現状、金の供給に関する課題とは?本記事では、金の年間産出量、主要産出国の最新情報、採掘方法の変化、そしてリサイクルの重要性について詳しく解説します。

大嶋 雄介
著 者

大嶋 雄介

2015年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げ、その後、営業企画部に進出し、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析をじっくりと、緻密な専門知識を深化させています。


世界全体でどれだけの金が採掘されてきたのか?

人類の歴史が始まって以降、これまでに採掘された金の総量は約20万トンほどとされています。これは50mプール約3.5杯分に相当する量しかなく、金は非常に希少な金属であることがわかります。たとえば、リング1個を作るために必要な金を得るには、1トン以上の金鉱石を採掘しなければならないと言われており、その希少性の高さは他の金属とは一線を画します。


金の年間産出量と上位国ランキング

年間産出量の目安は?

現在、世界全体の金の年間産出量は約2,500トン程度です。近年の国別の金産出ランキングは以下のとおりです。

順位国名年間産出量(目安)
1位中国約370トン
2位オーストラリア約250トン
3位アメリカ約190トン
4位ロシア約180トン
5位ペルー約150トン

南アフリカの減少と中国の急成長

かつて金の最大産出国だった南アフリカは、2007年まで世界1位の座にありましたが、現在では160トン前後と、全盛期の半分以下まで減少しています。一方で、中国は1980年代の改革開放政策をきっかけに、金鉱山への設備投資を活発化させ、世界最大の産出国に急成長しました。中国国内では、山東省・雲南省・新疆ウイグル自治区などで大規模金鉱が次々と発見されており、今後もさらなる伸びが期待されています。


金の産出量が変化する背景とは?

金の産出量の増減には、以下のような複数の要因が関係しています。

南アフリカの場合:掘り尽くし・コスト上昇・老朽化

  • 1990年代には表層の金鉱脈はほぼ掘り尽くされ、現在は深さ数千メートルにわたる地下掘削が必要。
  • 深掘りにより採掘コストが増加し、経済的に割に合わなくなってきている。
  • 採掘施設の老朽化、1994年の民主化以降の人件費の高騰なども影響。

中国の場合:新鉱脈発見と国家的な支援

  • 国家主導での設備投資と開発支援が拡大。
  • 新たな金鉱脈の発見(新疆ウイグル自治区の100トン級など)。
  • 豊富な労働力と広大な未開発地の存在も後押し。

金鉱山の採掘方法と現在の課題

従来の「露天掘り」から試掘・深掘りへ

かつては地表に金鉱石が露出している鉱山で「露天掘り」を行うのが主流でしたが、現在ではそのような鉱山はごくわずかです。現代の採掘では、金鉱脈がありそうな場所を事前調査し、「試掘」を行って確実性を高めてから本格的な採掘に入ります。しかし、実際に鉱脈が見つかる確率は10%未満と言われており、見つかったとしても数千メートルの深さに掘り進める必要があるため、コストと時間の負担は非常に大きくなります。


金の採掘が困難になる未来とリサイクルの重要性

金は天然資源であり、掘れば掘るほどいずれ枯渇するものです。かつて金山で有名だった日本の佐渡金山も、現在では商業的採掘は終了しており、鹿児島県の1カ所でしか行われていません。このような背景から、近年では金のリサイクルが注目されています。金は化学的に安定しており、繰り返し精錬して再利用可能な資源です。新たな金の採掘に頼るのではなく、回収・再利用を通じて持続可能な供給体制を構築することが今後の課題です。


まとめ|金の産出量を知ることで見える未来

  • 世界の金の年間産出量は約2,500トン
  • 主要産出国は中国・オーストラリア・アメリカなど
  • 採掘は難化・コスト増加で持続可能性が課題に
  • リサイクルの促進が今後の鍵となる

金の供給と需要のバランスを保つためには、新たな鉱脈発見だけでなく、リサイクル技術や資源管理の高度化が不可欠です。金に関する正しい知識を深めることで、私たちの未来の資源活用にもつながっていくでしょう。

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