プラチナ製品に含まれる「パラジウム」とは
2016/02/15
プラチナのリングやネックレスの説明などに「パラジウム」という金属が登場することがあります。
プラチナのジュエリーのはずなのに、なぜほかの金属が登場するの?と疑問に思う方もいるかもしれません。
ここではそんな方のために、パラジウムとプラチナの関係やパラジウムの特徴などについてご紹介していきます。
パラジウムがプラチナの成分に?
例えば、プラチナのリングの内側に「Pt900」と刻印されているとします。
刻印は、強度を増すためなどに加えられる割り金との割合を示していますので、この場合はプラチナが90%、パラジウムなどの割り金が10%ということになります。
プラチナはとても柔らかい特性を持っており、そのままではジュエリーとしての強度が足りないため、それを補強するためにパラジウムを加えて使用します。
パラジウムはプラチナと同じ白金族の仲間なので、より白い輝きが増すという効果もあり、プラチナ製品には欠かせない存在となっています。
パラジウムの用途
本来、パラジウムにはどのような価値や利用方法があるのでしょうか。
パラジウムは、レアメタルの一種でプラチナのように白く輝く金属です。
一般的には、歯科医で使用される銀歯の素材として金銀パラジウム合金が知られていますが、実はジュエリーの素材としても人気があります。
プラチナよりもかなり値段が抑えめで、身に付けやすいアクセサリーと言えるでしょう。
また、ホワイトゴールドと比べても値段がお手頃になので、若い世代には馴染みのある素材かもしれません。
ただ、加工できる店舗が限られていますので、サイズ直しの際には注意が必要です。
パラジウムの刻印には、Pdの頭文字が使われます。
●Pd999…純度がほぼ100%のパラジウムです。
●Pd950…パラジウムジュエリーの素材としてよく利用されます。軽さを活かして、大振りのデザインのものが好まれるようです。
●Pd500…パラジウム合金と呼ばれているものです。パラジウム50%、銀50%の割合で合成されることが一般的です。
パラジウムの価値は?
パラジウムはジュエリーとしてだけでなく、地金としても取引されています。
価値はプラチナほどではありませんが、数年前から上昇を続けています。
これはジュエリー素材としてプラチナの弱点を補ったり、パラジウムジュエリーが注目されていたりするからというだけではありません。
パラジウムは車の排ガスを浄化する触媒などとしても広く使用されており、こうした工業利用の需要が増えたこともあり、価格が上昇していると言われています。
また、そうした流れを受けて、投資目的で購入する人が増えているのも事実です。
プラチナを助ける存在として知られるパラジウム。
もちろん、パラジウム自体にも価値のある見逃せない金属です。
プラチナの価格が高騰し続けていることもあって、これからますます活躍の場が広がるかもしれません。
ジュエリーだけでなく、地金であっても買取を行う店舗もありますので、気になる方はパラジウムの相場をこまめにチェックすると良いでしょう。