中東問題と金の高騰

2020/02/05

近年、米中貿易摩擦や気候変動による自然災害など世界の情勢は不安定で、その背景から「有事の金」とも呼ばれる安全資産「金(GOLD)」を求める動きが広がり、金価格が上昇しています。特にアメリカとイランの緊張の高まりは、金相場に直接影響が出ています。今回はそんな中東問題を始めとする世界情勢と金価格高騰の関係性について触れてみたいと思います。
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金相場と金投資のキホン

昨今、経済面において米中貿易摩擦や超金融緩和政策、環境・衛生面においては気候変動による自然災害や新型ウイルス発生など、世界は不安定な情勢が続いています。
このような、世界の景気懸念や特定地域が抱える政治的・社会的な緊張への警戒感から、世界共通の価値であり、有事の際の安全資産とも言われる「金(GOLD)」が注目され、現在「金相場」は高値で推移しています。

金相場とは、世界の金市場で取引される際の値段であり、国際日付変更線に近い国から時差を追って、シドニー、東京、香港、シンガポール、チューリッヒ、パリ、ロンドン、ニューヨークなど各市場に受け継がれ、為替などと同じように休むことなく常に変動しています。
その中で、ロンドン市場は毎日午前と午後の2回、金現物の価格「現物取引」の値決めが行われ、ニューヨーク市場では国際経済の指標としても用いられる、価格の決まっていない未来の金を取引する「先物取引」が決められています。

金は通常、貴金属や宝石の計量に使用される単位「トロイオンス(日本での記号はoz)」、もしくは「グラム」で取引単位が決められていて、国際的には1トロイオンスあたりの米ドル建で取り引きされており、日本国内での店頭表示価格は、その米ドル建の価格をもとに、1グラムあたりの円建価格に換算され公開されています。

そして、個人が多く手掛ける金の投資には、インゴット(金塊)などの「金地金」や世界各国の政府が発行する投資用の「金貨」を購入して自身で保管するもの、貴金属商・商社・銀行などの運営会社から毎月決まった金額の金を購入し保管してもらう「純金積立」、金地金そのものを有価証券化して証券取引所に上場し証券会社や銀行などに投資の運用をお任せする「金上場投資信託(ETF)」などが、代表的なものとしてあります。
ただ、投資家にとって金の投資は、株式・債券などと違い配当金や利息は生まないため、あくまでも「もうける」というよりは「ためておく」というイメージが一般的です。逆に言えば株式などの金融商品は価値がなくなる恐れはありますが、金は価値がゼロになることはないことが最大の魅力と言えるでしょう。
インゴットの画像

金が高騰する背景

前段でも触れた通り、現時点で金相場は高値で推移しています。
では、金価格の高騰は具体的な要因としてどんなことがあげられるでしょう。

様々な要因はありますが、ここで特筆すべきものとして、
一つに、アメリカや日本などの経済主要国における世界的な超低金利策が代替投資先として、利息はつかないが価値がゼロにならない金の価値を相対的に高めていると言われています。

そしてもう一つに、世界経済のリスクや景気懸念と、地政学的リスクが高まると金価格が高騰すると言われています。
地政学的リスクとは、世界のある特定の地域が抱える政治的、軍事的、社会的な緊張の高まりによって、その地域の経済や世界経済全体の先行きを不透明にするリスクを指します。

そんな、地政学的リスクが高まるときに安全資産として買われやすい「有事の金」ですが、過去の有事と金価格の関係性について少し挙げてみると、1973年のイスラエルとエジプト・シリアをはじめとするアラブ諸国の間で勃発した第四次中東戦争では、日本は原油が高騰して第一次オイルショックが発生し経済的打撃を受け、翌年の1974年には世界的に金価格が急騰しました。
その後も、1978年のイラン革命、1990年の湾岸戦争、2001年のアメリカ同時多発テロ、2003年のイラク戦争などいずれも地政学的リスクの高まりが要因で金価格が急騰しました。
数例挙げただけですが地政学的リスクは、投資判断に大きな影響を与えると言っても過言ではありません。

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中東情勢緊張と金の関係

2020年1月に起こったアメリカによるイラン司令官の殺害を発端に、両国の緊張関係は一挙に高まり、世の中では「第三次世界大戦」のような大規模戦争につながりかねないとの懸念もあり、「有事」に備える資産防衛としてやはり金価格が高騰しました。
日本国内では、金買取価格として約40年ぶりの高値をつけ、一時的な緊張は和らいだ後も高値で推移し続けています(2020年2月時点)。

また、2020年に入り新型ウイルス感染の拡大により、世界の金融市場は揺れ世界同時株安も懸念されています。
一般的に金相場と株価には、逆相関性があると言われており、株価が下がれば金の相場が上がるという原理が働いています。
近年でも、中国が貿易のために通貨を操作しているとして「為替操作国」に認定するとアメリカが発表したことで、金融市場はリスク回避一色に振れ、世界同時株安となり金の相場が高騰しました。
ただし、この金と株の逆相関性原理に反し、2020年に関して今後は、金・株同時高の可能性が強まると専門家の間では囁かれています。
多くの投資家が金・株の同時高に警戒感を抱きつつ、中東情勢を始めとする先行き見えない不安感から主役の株を買い続け、リスク分散効果として金を買うという傾向があるとのことです。

とは言え、あくまでも金は持っていても利子や配当を生まないため、いざという時や相場が急騰し利益確定した際に、売却のタイミングと考える人もいるようです。

2020年11月にはアメリカ大統領選挙があり、再選を狙うトランプ大統領は、アメリカ国内の金融政策に力を入れてくるはずです。
2019年8月から急騰した金の相場も、元を正せば世界経済の不安定要素と言われる大統領の意思決定「トランプ・リスク」が要因であると言われています。
安全資産として存在感を高めている金ですが、大統領選の結果によっては今後どう値動きするか予想がつきません。
今は買いなのか、逆に金の需要が増えている今が売り時と考えるのか、先行き不透明感が拭えない世界情勢から今後もますます目が離せません。

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