金って何に使われている?金の使用用途
2015/07/01金と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、やはりアクセサリー。
世界における金の消費量の70%を宝飾品が占めていると言われているため、当然かもしれません。
しかし、金は美術品や伝統工芸品、建築物、通貨、そして投資用の金地金などにも利用されています。
今回は、さまざまな分野で活用されている金の使用用途についてご紹介しましょう。
工業用品
私たちの目に見えないところで活用されている金の代表格としては、工業用品があげられます。
電化製品のベースとなる回路基板の銅線や、部品を実装する部分などに金メッキが使用されています。
これは銅がむき出しのままでは酸化して錆びてしまうため、腐食に強く、電気の伝導性に優れた金を使用しているのです。
また、パソコンやデジカメといった電子機器の中にあるICチップを外部と接続させるための非常に細い線「ワイヤボンディング」にも金が使用されています。
ただし、コスト削減のためにアルミや銅を使用する場合もあります。
工業用品への使用は、糸のように細くしたり、薄く延ばしたりすることができる金の特性を活かした用途だと言えます。
医療用品
医療現場でも金は活躍しています。その用途は検査時のコーティング剤やリウマチの治療などさまざまですが、一番知られているのは歯科材料の金歯でしょう。
口の中に装着するものですので、錆びてしまっては大変。そこで腐食性の低い金が向いているというわけです。
金はアレルギー反応を起こしにくく、長期間の使用にも向いています。
美容製品
美容製品にも金が活用されています。
金を使った商品というだけで心が満たされ、お肌にもいい影響がありそうですが、それだけではありません。
金には人間に体に常時流れている微量の電気の流れを改善する電磁誘導作用があり、偏ってしまった体液中のイオンを正常な状態に戻す効果が期待できます。
顔につけた姿が非常にインパクトのある「金箔のパック」は、血流を良くする効果があるとされていますので、日常のお手入れにぜひ取り入れたいアイテムです。
食用として
食用としては、金箔がよく使われています。近年では、料理、スイーツ、お酒などに添えられていることが特に多いようです。
食用の金は不純物を取り除いているので、食べても人体に悪い影響はありませんが、金箔は胃酸で溶けることがなく、吸収も蓄積もされずに体外へ排出されてしまいますので、栄養はありません。
しかし、料理やスイーツを華やかに彩る上、金を食すという贅沢感が心を満たしてくれると言えるのではないでしょうか。
金は、古代よりその美しい輝きで多くの人々に愛されてきました。
だからこそ、優れた性質が早くから発見され、活用されてきたのかもしれません。
近年では、毎日金に触れている金沢の金箔師にガン患者が少ないというデータが発表されるなど、金が持つ健康効果も注目されています。
今後、さらに広い分野で活用されることが期待されている金属です。