金の価値の歴史と金貨が通貨として使われなくなった理由とは?
最終更新日:2025/04/16

資産運用や投資対象として人気の高い「金」。
その価値は世界中で認められており、多くの人が「普遍的で安定した資産」として捉えています。では、なぜ金はここまで信頼される存在となったのでしょうか?また、かつて通貨として使われていた金貨が、現代では姿を消した理由とは?この記事では、金の価値の歴史的背景と、金貨の役割の変化について詳しく解説します。

大嶋 雄介
2015年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げ、その後、営業企画部に進出し、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析をじっくりと、緻密な専門知識を深化させています。
◾️ 目次
金の価値はどのようにして確立されたのか?
金は、古代から貴重な資源として利用されてきました。
その希少性、美しさ、腐食しにくさ、持ち運びのしやすさといった性質が、価値の保存手段や交換手段として最適だったためです。
金貨が通貨として使われていた時代:金本位制とは?
金貨本位制の始まり
19世紀後半から20世紀初頭にかけて、多くの国々が「金本位制」という制度を採用しました。
これは、発行される通貨の価値を金の保有量に裏付ける制度です。特に初期には、金そのものを使った「金貨本位制」が主流で、金貨が実際に流通していました。
しかし、金貨は重く、製造コストも高いため、次第に非効率な面が指摘されるようになります。
地金本位制への移行
そこで登場したのが「地金本位制」です。
各国の中央銀行が紙幣の発行量と同等の金を保有し、希望者には紙幣を金に交換する仕組みです。これにより、紙幣への信頼性が保たれていました。しかし、戦争や経済不安により金への交換が殺到した結果、多くの国で金が枯渇。ついには制度の維持が困難となり、1930年代には多くの国が金本位制を離脱します。
金為替本位制とその終焉
第二次世界大戦後、アメリカは「金為替本位制」を導入。
これは、各国がドルを保有し、ドルと金が交換可能な体制を敷くものでした。しかし、金価格の高騰やドルへの不信が原因で、1971年の「ニクソン・ショック」により金との交換が停止。1978年には金本位制は完全に終了しました。
現代の金貨は「投資資産」として注目されている
地金型金貨とは?
金と通貨が交換される時代は終わりましたが、金の価値への信頼は今も健在です。現在では「地金型金貨」という形で投資対象となっています。
代表的な地金型金貨には、以下のような種類があります:
- カナダのメイプルリーフ金貨
- オーストリアのウィーン金貨
これらは1枚ずつ売却可能で、少額から投資できる気軽さがあります。さらに、贈与や相続時の分配資産としても人気です。
地金型金貨の種類と特徴
地金型金貨には、以下のような純度があります:
- 24K(純度99.99%):美しく輝くが柔らかく傷つきやすい
- 22K(純度91.67%):硬度が高く傷がつきにくい
これらは金相場と連動して価格が変動しますが、加工コストがかかる分、金地金よりやや割高になります。
収集型金貨との違い
投資目的の「地金型金貨」に対し、「収集型金貨」は記念品や趣味のコレクションとして人気です。例えば:
- オリンピック記念金貨
- 限定発行の記念金貨シリーズ
これらは金の価値そのものよりも希少性やデザイン性が価格を左右し、場合によっては地金型金貨以上の価値になることもあります。
金貨の価値を確認するにはプロの査定を
手元にある金貨が「投資用」か「収集用」か判断がつかない場合は、専門業者に査定を依頼してみましょう。思わぬ高値がつく可能性もあるため、まずは価値を把握することが大切です。
まとめ|金の価値は今も昔も変わらない
金は古代から現代に至るまで、経済や通貨制度と密接に関わってきた貴重な資産です。
金本位制の廃止により通貨との交換はできなくなったものの、その信頼性と価値は普遍的であり、今なお投資や資産保全の手段として活用されています。
地金型金貨などをうまく活用しながら、現代における金の持つ魅力をぜひ再確認してみてください。
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