プラチナの産出国ベスト5【2025年最新版】

大嶋 雄介
著 者

大嶋 雄介

2010年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げました。その後、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析を通して緻密な専門知識を深化させています。BSテレ東「なないろ日和」などに出演。

プラチナは金などと並ぶ希少金属(レアメタル)で、有史以来の産出量はわずか約5,000トン。金の3%以下というデータもあるほどです。
現在、年間の新規採掘による産出量は約190〜200トン程度。リサイクル分を含めても年間約230トンと、依然として希少価値が非常に高い金属です。

今回は、そんな貴重なプラチナを多く産出している世界の上位5カ国をご紹介します。


プラチナはどこで採れるのか?その希少性と背景

プラチナの特徴と用途

プラチナは美しい白い輝きを放つ金属で、主に以下の用途に使われています。

  • 自動車の排ガス浄化装置(触媒)
  • 宝飾品(ジュエリー)
  • 化学・医療機器
  • 燃料電池などの次世代エネルギー技術

その高い耐食性や安定性から、産業用途でも重宝される金属ですが、採掘できる場所はごく限られています。


プラチナの産出国ランキングコラム画像

【ランキング】プラチナの産出国ベスト5

第1位:南アフリカ共和国(約130トン)

世界のプラチナの約70%以上を生産する最大の産出国が南アフリカです。
特に「ブッシュフェルト地帯」と呼ばれる巨大な岩体にプラチナ鉱床が広がっており、東西約400km・南北約300kmという広大なエリアで採掘が行われています。

【トピック】電力供給の不安が相場に影響
南アフリカではインフラ問題、特に電力供給不足が度々報じられ、産出量に影響を与える要因となってきました。これが国際的なプラチナ相場の変動にもつながっています。


第2位:ロシア(約20〜22トン)

ロシアは長年プラチナ産出量で2位を維持している大国です。主な採掘地はウラル地方やシベリア地域で、ロシアの鉱山会社「ノリリスク・ニッケル」などが大規模に生産を行っています。

【注目点】地政学的リスクの影響
2022年以降の地政学的緊張により、ロシア産の貴金属には制裁や輸出制限の可能性も取り沙汰されており、世界の供給体制に大きな影響を与える存在です。


第3位:ジンバブエ(約16〜17トン)

アフリカ南部に位置するジンバブエは、急速に生産量を伸ばしている注目の産出国です。
主な鉱山は「ザンゲザ鉱山」などで、外国企業による投資も進んでおり、インフラ整備が進めばさらなる産出増が期待されています。


第4位:カナダ(約6トン)

カナダは主にオンタリオ州やマニトバ州でプラチナが採掘されています。鉱石の中にはニッケルや銅などと一緒にプラチナ族金属が含まれる「副産物型」が多く、鉱山開発の進展によって変動しやすいのが特徴です。


第5位:アメリカ(約3〜4トン)

アメリカではモンタナ州のスティルウォーター鉱山が代表的な採掘地です。この鉱山はプラチナだけでなく、パラジウムなど白金族金属(PGM)の産出にも強みがあります。


プラチナ産出国の依存構造とリスク

南アフリカとロシアの2カ国で世界のプラチナ新規採掘量の約90%以上を占めており、世界の供給構造は非常に偏っています。

過去には以下のようなリスク事例もありました:

  • 2000年:ロシアが一時的に輸出停止
  • 2008年:南アフリカで電力不足が深刻化

これらの影響でプラチナ価格が一時的に高騰したこともあり、現在もリスクヘッジの視点が重要視されています。


日本でもごくわずかに産出されていた?

意外かもしれませんが、日本でも過去にプラチナが産出されていた時期があります。太平洋戦争前には北海道の天塩川や石狩川、新潟県などで「砂白金(さはっきん)」と呼ばれる粒状のプラチナが確認されていました。

これらは川砂から金と同様に採取されたもので、風化したかんらん岩が川へ流れ込むことによって形成されます。ただし、含有量は非常に少なく、事業化には至らなかったケースが大半です。


今後もプラチナは希少資源として重要視される

プラチナは美しさだけでなく、持続可能なエネルギー技術(たとえば水素燃料電池)にも活用されており、将来的にも高い需要が見込まれています。一方で、新たな産地の開発は困難なため、供給不安による価格変動には要注意です。


不要になったプラチナ製品は買取・リサイクルへ

現在、市場で流通しているプラチナの多くはリサイクル由来となっています。不要になったジュエリーや工業製品などは、買取に出して再利用されることで、資源の有効活用につながります。

「捨てる」ではなく「活かす」選択が、これからの時代に求められます。

金・貴金属の買取案内

ゴールドプラザがお買取している貴金属の案内です。
貴金属の種類に始まり金種別、商品別、色別などお客様にあったページをご用意しておりますのでお気軽にご利用くださいませ。

貴金属から探す

金の純度から探す

金の商品から探す

金の色から探す

プラチナの純度から探す

銀(シルバー)の純度から探す

プラチナの商品から探す

宝石から探す

金・貴金属の相場情報

ゴールドプラザがご提供している貴金属の相場情報です。
各金種の今日の1gあたりの金・貴金属相場に始まり直近3か月の金相場、過去5年間の各年の金・貴金属相場推移や考察をご用意しておりますのでお気軽にご利用くださいませ。

各金種の今日の1gあたりの金・貴金属相場

過去の金相場

過去のプラチナ相場