世代で変わる?「白金」の意味
2015/12/22
「白金」と聞いて、何を思い浮かべますか?
プラチナ、ホワイトゴールド……ピンとくるのは「港区白金」という人もいるでしょうか。
ここでは、場所ではなく、金属の「白金」についてご紹介します。
実際、プラチナとホワイトゴールドを並べてみるとかなり似た色をしていますが、素材はまったく別のもの。
その違いや性質、気になる価格などについてもご紹介します。
白金とは、プラチナ?ホワイトゴールド?
最近ではあまり漢字で表記されることはありませんが、プラチナは「白金」とも言います。
ご年配の方にとっては、プラチナよりも白金という表記の方が馴染み深いかもしれません。
しかし、ホワイトゴールドも直訳すれば「白金」となってしまいます。
正確には「白い金」なのですが、これがプラチナとホワイトゴールドが混同される原因となっているようです。
白金は「プラチナ」のことですので、しっかりと覚えておきましょう。
どうして混同されがち?
昭和50年頃までは、プラチナの代わりにホワイトゴールドが使われていたこともありましたが、あくまでも代替品であったため価格にはかなり差があったようです。
しかし、その後ジュエリーにカラーゴールドが使用されることが多くなり、ホワイトゴールドそのものの人気が高まってきました。
特にプラチナは価格が高く手が出しづらいこともあってか、若い世代にとってはホワイトゴールドの方が無理なく楽しめるジュエリーとして親しみやすいと言えます。
プラチナを「白金」と表記することを知らない世代にとっては、馴染みのあるホワイトゴールドを指す名称と捉えてしまうのも仕方のないことかもしれません。
白金は金?
白金(プラチナ)の元素記号はPt、原子番号78の白金属元素の仲間で、金ではありません。
適度に柔らかく加工しやすいので、ジュエリーに最適な金属です。
白い輝きはプラチナが持つ色なので、ホワイトゴールドのようにメッキ加工する必要がありません。
白く輝く美しさはダイヤモンドなどの宝石との相性が良く、耐久性もあるため、ブライダルジュエリーとして愛用されています。
金ほど派手な輝きがない分、奥ゆかしい美しさが感じられることからか、特に日本人はプラチナを好む傾向があるとされており、今では日本は世界屈指のプラチナ消費国と言われるほどです。
ただ、産出量が金の約20分の1程度と希少価値の高い金属であるため、価格はお高め。
また、日本国内では85%以上の純度を持つプラチナしか正式なジュエリーとして認められないことも、価格が高くなる要因だと言えるでしょう。
白金と聞いてプラチナが思い浮かぶことが果たして嬉しいのか悲しいのか……そこにジェネレーションギャップを感じるよりも、「白金=プラチナ」の美しさを楽しむ心の余裕を持ちたいものですね。
ジュエリーとして楽しむのであれば、ホワイトゴールドもお手頃で選びやすい素材ではありますが、やはりプラチナそのものの価値やその美しい輝きには敵わないと思う方が多いかもしれません。