プラチナとは?
2015/07/21
プラチナとほかの貴金属との違いは、一体どのようなものがあるのでしょうか。
今回は、プラチナとほかの貴金属との違いについて分かりやすくご紹介しましょう。
プラチナの特徴
プラチナは、ほかの貴金属とは大きく異なる点があります。
プラチナは変色しない
プラチナは天然の色なので、色あせたり、変色したりすることはありません。
プラチナは変質しない
プラチナは、酸、アルカリ、汗、温泉などで変色、変質しません。
酸やアルカリでも錆びないため、長い歳月を経ても変質の心配がほとんどないと言えます。
プラチナは少し重く感じられる
プラチナは密度が高く重いので、同じ大きさのゴールドリングよりも重くなります。
プラチナは純度が高くアレルギーを起こしにくい
日本ではプラチナのジュエリーの純度は、最低85%以上となっており、ほかの物質の含有率が低い分、アレルギーを起こしにくいと言えます。
プラチナは溶けにくい
ゴールドの融点は約1063℃、銀は961℃ですが、プラチナは1768℃と非常に溶けにくい特徴があります。
プラチナは希少価値がある
産出量はゴールドの30分の1程度しかなく、原石1tからわずか3g、(リング1つ分)しか採れません。
現在までに産出されたプラチナは、4000t程度だと言われています。
上記のようにプラチナはゴールドなどのほかの貴金属と比べて、あらゆる面において優れていると言えます。
自動車の排気ガスの触媒として使用
全世界で自動車の排気ガス規制が行われていますが、排気ガス中の有害ガスを有効に除去できる触媒として、マフラーなどにプラチナやパラジウムが使用されています。
プラチナは、劣化することがほとんどないため、半永久的に触媒としての利用が可能です。
メートル原器、キログラム原器にも使われるプラチナ
メートル原器
メートルを定義するX型の断面の基準器です。原器の両端に記されたメモリの距離が摂氏零度のときに1メートルになるように設定されていて、国際度量衡局に保管されています。
このメートル原器は、プラチナ90%、イリジウム10%の合金で作られています(イリジウムはプラチナと同じ白金属です)。
耐久性があり、化学的な変化が少ないため、プラチナが使用されています。
キログラム原器
キログラムの大きさを示す、直径、高さが約39ミリメートルの円柱の基準器にも、プラチナが使用されています。
白金90%、イリジウム10%の合金でできていて、国際度量衡局に保管されています。
プラチナアクセサリーに入っている刻印
日本製のプラチナジュエリーには、「Pt999」、「Pt900」、「Pt850」などの品位を表す刻印が入っていることが一般的です。
「Pt999」は最高純度99.9%であることを表し、「Pt900」はプラチナが90%以上で、残りの10%にプラチナと相性のよいパラジウムやルテニウムなどを加えた「合金」であることを意味します。
プラチナは純度が高いほど高価ですが、純度が低いものにもメリットがあります。
プラチナはアクセサリーなどに加工するには少し柔らかすぎるため、合金にすることによって、硬さが出て加工しやすくなりますし、色味を変えることもできます。