宝石のグレードを判断する8つの項目

2015/11/29

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自分の直感で「コレだっ!」と思った宝石を選ぶのが一番ですが、いざショーケースを眺めていると、これもいいあれもいいと悩んでしまうものです。

宝石は見た目だけでは判断できない、さまざまな条件があるのも事実。勇み足で痛い目に合わないためにも、宝石のグレードについての知識を持っておくと安心です。

では、宝石のグレードを判断する上でおさえておきたい「8つの項目」をご紹介していきましょう。

色相

無色透明の宝石は、黄色や茶色、グレーがかったものは評価が低くなりますが、その色味がしっかりと感じられるほど強いものはカラージュエリーとして評価が高くなります。

透明度

美しさの重要な要素とされるのが透明度(クラリティ)で、特に無色透明のダイヤモンドにとっては非常に大切なものになります。

透明度以外の7つの要素が整っていたとしても、透明度が劣っていると全体の美しさをダウンさせてしまうことにもなりかねません。

外側の透明度だけでなく、内側の濁りなどもしっかりチェックする必要があります。

彩度

その宝石が持つ色味、いわゆる純色に近いほど彩度が高くなり、ほかの色味が強くなると彩度は低くなります。

例えばサファイアであればグレーがかってくると彩度が低いと判断されます。

天然の宝石はほかの色味が混じってしまうものが多く、研磨などの加工を経てもそれほど改善しない場合があります。

多色性

多色性とは、石の構造上、光を当てる角度によって色が違って見えることを指します。

例えば、濃い青のサファイアが緑や紫に見えてしまう場合などがあり、これは原石の品質やカットの良し悪しにもよりますが、美しさに大きなダメージを与えることがあります。

形と書いて「なり」と読み、プロポーションや仕上げ、輪郭などを指します。

形のバランスが崩れていれば必然的に輝きにも乱れが生じますので、実際に宝石を手に取ってチェックするときには、好みの形かどうかだけでなく、バランス良く仕上がっているかも確認しましょう。

例えば、スリムなデザインの石を探していたとしても、あまりに薄いカットでは反射の輝きを楽しむことができませんし、ほかの色が映り込んで石そのものの美しさを見ることができない場合があります。

ウィンドウ・色むら・色の豊かさ

色の豊かさは原石の品質によって決まりますが、色むらはカットや色のかたよりが影響します。

カラーダイヤモンドなどでは、その部分だけ色味が抜けて無色になっているものもあります。

インクリュージョン

インクルージョンはビューティーグレードに大きな影響を与えますが、天然石にはあって当然なものなので、鑑定の際に許容範囲とされるものも多数あります。

インクルージョンは、石そのものの輝きに悪影響を与えていないかが重要だと言えます。

さまざまな角度から石を見てしっかり確認しましょう。

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蛍光性

天然のダイヤモンドは紫外線が当たると蛍光性を発揮しますが、この蛍光性が強すぎるとカラーやクラリティに影響を与えることがあります。

ただし、蛍光性は天然石の証でもあり、程度によっては価値のある輝きと判断されることもあるようです。

今回紹介した8つの項目は、いわゆる誰が見ても美しいと感じる基準としてチェックされています。

日頃から宝石を見る際に意識しておくと、チェックするポイントが掴めてくるでしょう。

とっておきの宝石を見つけられるように、ぜひ「目」を鍛えてください。