ファンシーイエローダイヤモンドの品質の見分け方
2015/08/19
イエローダイヤモンドは、カラーダイヤモンドの中では市場に出回っている数が比較的多いものです。
ダイヤモンドだけでリングやペンダントにして楽しむことができるくらい、大粒のものもあります。
ただ、ファンシーイエローと呼べるレベルのダイヤモンドは、そう多くはありません。
ここでは、ファンシーイエローダイヤモンドについて、その品質や見分け方などを説明していきます。
ファンシーイエローダイヤモンドとは?
かつて、ダイヤモンドの大半がブラジルとインドで採掘されていた頃、イエローダイヤモンドはあまり産出されていませんでした。
ただ、南アフリカでの採掘が始まってからは、特にケープ州で多く産出されるようになりました。
今でも、ダイヤモンドを扱うバイヤーたちは、イエローダイヤモンドのことを「ケープ」と呼ぶことがあります。
ここでかなりの量が出回ったため、カラーダイヤの中でもイエローの価値はだいぶ下がりました。
ただ、色味が濃くて輝きの美しいものに限っては、「ファンシーイエロー」と呼ばれ、高価なものとなっています。
特に明るく美しい黄色をしているダイヤモンドなら、「カナリーイエロー」と呼ばれます。
カナリーとは、カナリアのように鮮やかな黄色を持つものにのみ、与えられる名称です。
ファンシーイエローダイヤモンドの品質
まず、色がはっきりと認識できるものであるかどうかが重要です。
イエローの場合は、特に色味が濃くても、同時にブラウン度合いが強くなっていては、美しさは低いとされます。
かといって、色味が淡いものでは評価が低いことがあります。
ただ、ファンシーカラーは天然由来の色であるため、評価基準が必ずしもその石に当てはまるとは言えません。
色相や透明度なども加味した上で、その石の品質が決まっていくものです。
また、ファンシーカラーともなると、ラウンドブリリアントカットにされることはそう多くありません。
これは、原石の輝きや色をできるだけそのまま楽しめるようにと、カッターの思いが込められた結果でもあります。
ファンシーイエローダイヤモンドの見分け方とは?
もちろん、イエローだけに限りませんが、ファンシーレベルのものであれば、とにかく出会っただけでもラッキーと思うこと。
人が手を加えて色の処理をしたものでなく、本当に天然のファンシーカラーダイヤモンドに出会える可能性は、極めて低いものです。
本来であれば、ダイヤモンドに付いた傷は大きなマイナスポイントです。
ただ、こうしたファンシーカラーに限っては、その傷が見た目に大きな影響を与えておらず、耐久性を損なうほどのものでなければ、あまりこだわらない方が良いでしょう。
むしろその傷も含めて、自然が作りだした貴重なカラーと輝きを存分に楽しんでください。
身に付けるだけで気分が明るくなるイエローダイヤモンド。
本当に美しいファンシーイエローには、なかなか出会えるものではありません。
ただ、ほかのファンシーカラーに比べれば、市場に出ている量が多い分、とっておきの石に出会える可能性は高いとも言えます。
もし巡りあうことができたら、ぜひ手に取ってその輝きを堪能してみてください。