ファンシーピンクダイヤモンドの品質の見分け方
2015/08/09
品のある可愛らしさが、大人の女性にも人気のピンクダイヤモンド。
ただ、天然ものとなると、ブルーダイヤモンドと並んで、とにかく産出されることが少ない幻の宝石です。
まして、ファンシーピンクともなれば、その存在自体が極めて稀なもの。
ここでは、そのファンシーピンクダイヤモンドの品質や、見分け方などをご紹介します。
ファンシーピンクダイヤモンドとは?
ピンクダイヤモンドは、石言葉が「永遠の愛」である事も手伝って、エンゲージリングなどに選ばれることが多いダイヤモンドです。
ただ、市場にあるものは大半が人工のもの。
天然のピンクダイヤモンドがかろうじて産出されるのは、オーストラリアにあるアーガイル鉱山のみ。
この鉱山も、2018年に閉山されることになっています。
現時点でも、ピンクダイヤモンドは、全ダイヤモンドの産出量の0.1%と言われるほど貴重であり、今後ますます天然のピンクダイヤモンドの価値と価格は、上昇すると言われています。
ちなみに、オークションで史上最高落札額を叩き出したのも、ピンクダイヤモンド。
2013年のサザビーズオークションで落札された、59.6カラットのピンクダイヤモンドは、およそ8,300万ドルであり、日本円で何と約90億円に相当します。
アーガイル鉱山の閉山などが影響しているのかもしれませんが、この金額はさすがとしか言いようがありません。
ファンシーピンクダイヤモンドの品質
アーガイル鉱山から採掘されたピンクダイヤには、小粒で青または紫がかった感じが強い、パープルピンクと言われるものが多いようです。
古くから多くの人々に愛好され、コレクションとして楽しまれているものは、大粒で淡い桜色といった特徴がみられます。
また、放射線を当てて、色処理をして作られたカラーダイヤは多くありますが、ピンクに関してはその規則性がまだはっきりしていません。
ライトブラウンやライトイエロー、または無色の石に熱処理をすると、ブルーやグリーンになり、そのグリーンをさらに過熱すると、イエローやオレンジになります。
そのイエローの中に、偶然ピンクになるものがあるのです。
この規則性がはっきりすれば、もう少し価格を抑えることができるのかもしれません。
ファンシーピンクダイヤモンドの見分け方とは?
天然のピンクダイヤモンドは、その数が少なく価格はかなり高額になります。
ブラウンがかった色味のものは美しさが損なわれてしまうので、価値も低くなってしまいます。
オレンジがかったものも同様です。
選ぶときは、ピンクの濃さよりもほかの色味が入っていないかどうかを重視しましょう。
ただ、パープルピンクはとても人気があるので、青みや紫がかった感じであればそこまで気にしなくとも良いでしょう。
このように、ファンシーピンクダイヤモンドは色を重視して選んでいくので、サイズや形はもちろん、見て分かるような傷があっても、よほどのものでなければ気にしないことです。
これは、ほかのファンシーダイヤモンドと同じく、天然で美しい色が出ているのであれば、石にとってのマイナスポイントにはなりません。
むしろ、天然の美しさに傷やインクルージョン(ひずみや内包物)は付きものと思うくらいで良いのではないでしょうか。
ホワイトとは違った魅力を持つピンクダイヤモンド。
可愛らしさはもちろん、やはりダイヤならではの品格が人気を集める要因だと言えるでしょう。
技術力の進歩もあって、人工のものでも十分その輝きは楽しめます。
けれど、もし機会があれば、ぜひ天然のファンシーピンクを手に取ってみてください。
手馴染みの良さに驚くことでしょう。