ファンシーブルーダイヤモンドの品質の見分け方
2015/08/24
ファンシーブルーダイヤモンドは、その産出量が極めて少ないため、目にすること自体非常に珍しく、評価はもちろん値段も固有の設定がされていることが多いです。
ここでは、そんなファンシーブルーダイヤモンドの品質や特色などをまとめています。
ファンシーブルーダイヤモンドとは?
ブルーダイヤモンドは、ピンクダイヤモンドと並んでとても珍しいダイヤモンドであり、奇跡のダイヤとも言われます。
その中でも、特に濃い、青い色味を持つものは、「ファンシーブルー」と呼ばれています。
ファンシーブルーダイヤモンドとして有名なのは、やはり「ホープダイヤモンド」でしょう。
そのほかにも「タベルニエ・ブルー」、「フランスの青」などとも呼ばれ、持ち主が必ず不幸になる「呪いのダイヤ」として有名になりました。
インドで採掘されたホープダイヤモンドは、宝石商タベルニエによって、1645年にヨーロッパへと持ち込まれました。
それを手にしたルイ14世の代から経済状況が悪化し、フランス革命を引き起こすきっかけに。
その後、ルイ16世とマリー・アントワネットは、革命の中で処刑されることとなりました。
ホープダイヤモンドは、革命の混乱で盗難に合いますが、1830年にこのダイヤの名前の由来にもなっている、ヘンリー・ホープの手に渡ります。
しかし、ホープ家もやがて破産。
その後、ダイヤを手に入れたブローカーは発狂や事故死をし、オスマン帝国のスルタンは失脚をしたと伝えられています。
このように、ホープダイヤモンドには、さまざまなエピソードが残されており、今では、スミソニアン国立自然史博物館に保管されています。
ファンシーブルーダイヤモンドの品質
かつては、インドが代表的なダイヤモンドの産地でした。
1700年代に入りブラジルでの採掘が始まると、ブルー以外にもピンクやグリーンも産出されることがありました。
現在では、南アフリカでほんのわずか見つかる程度だと言われています。
ファンシーブルーと言えば、なるべくグレーがかっていないことが重要だと言われており、少しくらい色が淡くても、グレーがかっていないものが特に美しいとされます。
「これだ!」と言えるほど条件の整ったファンシーブルー、濃い青を見つけるのは非常に難しいため、クオリティーについては、ある程度の妥協も仕方ないかもしれません。
今では、ファンシーブルーダイヤモンドはジュエリーとして楽しむ石ではなく、貴重なコレクションとして愛好家たちの間で取引されているものばかりです。
そのため、扱われる石が数百年前のもの、ということも珍しくはありません。
ファンシーブルーダイヤモンドの見分け方とは?
では、ファンシーブルーダイヤモンドはどのようにして見分ければ良いのでしょうか?
ブルー度合いが濃くなればなるほど、グレーがかってくることになります。
この場合は、たとえブルーの色合いが薄くなったとしても、できるだけグレーがかっていないものを選ぶようにしましょう。
また、元々は無色で、程度の劣るダイヤモンドに放射線を当てて、ブルーダイヤモンドに仕上げたものがあります。
このダイヤモンドが、そのままジュエリーに使用されていることもあるので、きちんと確認しましょう。
天然のファンシーブルーダイヤモンドに出会えるとしたら、図鑑の中か博物館、またはコレクターが集うオークションの場くらいでしかありません。
もし、自宅の引き出しから出てきたとしたら、青みを出すための加工をした宝石かもしれません。
その際には、信頼できる宝石店できちんと鑑定してもらいましょう。