プリンセスカットダイヤモンドの品質の見分け方
2015/08/04
パッと見ただけでも強いインパクトを残してくれるのが、プリンセスカットダイヤモンド。
無駄のないシンプルなデザインのようでいて、丁寧に施されたモザイク模様がキラキラと強い輝きを放ちます。
プリンセスという名前にふさわしく、今も昔もエンゲージリングに選ばれることが多いダイヤモンドです。
ここでは、プリンセスカットダイヤモンドの品質や、見分け方などについてご紹介しましょう。
プリンセスカットダイヤモンドとは?
プリンセスカットダイヤモンドは、厚みがあることでより輝きを増す、1970年代に登場した新しいタイプのカットです。
宝石部分は、原石をできる限り活かし、ロスをなくした形が追求されてきました。
このプリンセスカットは、原石の厚さを活かして輝きを増すので、研磨の際のロスをグッと減らすことに成功しました。
プリンセスカットダイヤモンドは、1.5カラットの原石から1カラットのダイヤモンドを生み出すことができます。
一方、同じサイズの原石から生み出されるラウンドブリリアントカットであれば、原石の半分の0.7カラットになれば十分というもの。
いずれにしても原石の良し悪しは問われますが、このカットがいかに効率的なものなのかが分かります。
また、それぞれの角がきちっと四角くカットされているので、リングに並べて配置した際、全てのダイヤモンドがピタッと収まって間隔が開くことがありません。
ほかのカットであれば、ただ並べただけでは、どうしても隙間が空いてしまいます。
ダイヤモンドを並べて、その連続性とダイナミックさを楽しみたいジュエリーにはもってこいのカットです。
プリンセスカットダイヤモンドは、もともとの輝きが強い分キズが目立たなくなるので、ジュエリー向きのカットと言えるでしょう。
ただ、石を留めるときにその尖った角が欠けてしまうことがあるのが難点です。
プリンセスカットダイヤモンドの品質
プリンセスカットダイヤモンドは、カットの性質上あまり劣った結晶のものはありません。
ダイヤモンドの素材が持つ美しさをはかるグレードが、CやDとされることはほぼゼロなので、クオリティースケールからCとDは除かれているのが一般的です。
結晶が正八面体のものから、正方形や長方形にカットされ、トータルデプスが70~80%であれば、輝きの強いものになります。
これは、ラウンドブリリアントよりも10%以上高い数値であり、いかに厚みのあるカットなのかが分かります。
輝きが強い割には面が広く、落ち着いた雰囲気があるので、大粒のダイヤモンドでも気品のあるカットです。
プリンセスカットダイヤモンドの見分け方
カットの性質上、色が濃くて特に黄色味が増して見えますが、何と言っても輝きの強さが魅力。
これはほかのカットにも共通することで、基本的には質の良い結晶であることが大前提です。
数個のプリンセスカットを並べたデザインであれば、輝きにバラつきがないかどうかを確認しましょう。
石のキズをチェックするのはもちろんですが、このカットの魅力は輝きです。
全ての石が、一定ラインの輝きを維持しているのかがポイントだと言えるでしょう。
また、ダイヤモンドに厚みがあるのでどうしても重くなります。
つまり、もし重量だけで比較していくと、同程度でもほかのカットよりも見た目がこじんまりとした印象になるのです。
カラットの単価を計算すると、ほかのカットよりも当然価格は抑えめになります。
あまり重量にこだわってしまうと、見た目の美しさを比較しきれないことがあるので注意が必要です。
輝きが魅力のプリンセスカットダイヤモンド。
エンゲージリングとしてはもちろんですが、デザインそのものはそれほどインパクトのあるタイプではありません。
厚みがある分、落ち着きのある雰囲気なので、普段使いのリングやさりげないデザインのピアスなどにもおすすめです。
ダイヤモンドらしさを楽しむ上でもぴったりの輝きなので、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょう。