2025年7月 プラチナ相場の価格推移
2025年7月 プラチナ相場の価格推移チャート
2025年7月 プラチナ相場の動向
2025年7月最高値 (7月18日) |
2025年7月最安値 (7月2日) |
平均買取金額 |
7,597円 | 6,796円 | 7,145円 |
2025年7月 プラチナ相場の価格推移
月日 | 買取相場 | 専門家のコメント |
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7/1 | 6,812円 (+12) | 令和7年7月1日(火)のプラチナ買取相場は前日比で12円の反発となりました。1gあたりのプラチナ買取価格は6,812円です。東京・大阪の複数業者も概ね同様の推移を示しており、市場には底堅さが感じられます。ニューヨーク・プラチナ相場では、7月1日のスポット価格は1トロイオンス=1,344.60 USD(前日比−1.25%)と反落。一方、米中関係の緊張緩和観測など、一部リスクオン要因も相まって、米国市場では小休止の様相。円安基調が継続する中、ドル建て下落の影響は国内価格にはある程度吸収されています。自動車排ガス浄化触媒用途の回復期待も背景要素です。世界的な自動車販売の堅調を受け、プラチナの工業的需要は徐々に改善傾向にあります。しかし、EVシフトの進展により中長期的需給構造には依然リスクが残る点は注視が必要です。 |
7/2 | 6,796円 (-16) | 令和7年7月2日(水)のプラチナ買取相場は前日比で16円の反落となりました。1gあたりのプラチナ買取価格は6,796円です。国際市場ではNY地金スポットが1トロイオンスあたり約1,351.40USDで、前日比 ‑0.36 %と下落傾向です。この値動きは米ドル建て価格の小幅な調整によるもので、最近の上昇トレンドの反動と見られます。下落の背景には、米国と日本間で進む関税交渉において日本向けプラチナ需給に懸念が浮上した点が挙げられます。専門家の一部は「日米の関税交渉が不調に終わり、日本への適用税率が30~35%と高水準になるとの報道を受け、投資心理に対する減速要因となった」と指摘しています。とはいえ、対米交渉は今後も個別交渉に発展する可能性があり、市場の反応は限られるとの見方もあります。 |
7/3 | 7,015円 (+219) | 令和7年7月3日(木)の金買取相場は前日比で219円の騰貴となりました。1gあたりの金買取価格は7,015円です。背景には、米国とベトナムが貿易交渉で関税率を46%から20%に引き下げる合意を結んだことにあります。これにより、関税猶予終了後も個別交渉の可能性があるとの市場の見方が強まったことで、投資家心理を支えた模様です。一方で、同様の合意が成立したのはイギリスとベトナムに限られ、他国との交渉が進展しない中で「有事のプラチナ」への資金流入も影響したとみられます。ナスダックの上昇も合わせて、地政学リスク回避と楽観が交錯する相場展開となりました。 |
7/4 | 6,962円 (-53) | 令和7年7月4日(金)のプラチナ買取相場は前日比で53円の下落となりました。1gあたりの金買取価格は6,962円です。背景にはトランプ米大統領の「今後1日10通の関税通知を送る」との発言や、米企業幹部との訪中の可能性が示唆されたことによる米中関係の不透明感があります。加えて、自動車市場ではEV競争が激化。英6月の新車販売は前年比12.8%増、BEVは45.5%増を記録しましたが、テスラの英国販売は通年で微減。一方、中国BYDは前年比約4倍の販売を維持。フォードもEV販売で4倍超の伸びを見せました。中国では2030年までに129ブランドのうち持続可能とされるのは15に過ぎず、業界再編が加速する見通しです。地方政府の支援により緩やかな淘汰が進む可能性もあります。プラチナ需要にも影響を与えるEV市場の再編と価格競争が今後の相場に大きく影響しそうです。 |
7/7 | 7,006円 (+44) | 令和7年7月7日(月)のプラチナ買取相場は前日比で44円の反発となりました。1gあたりのプラチナ買取価格は7,006円です。NY市場におけるプラチナは、前日比約2.18%下落し、1360.70ドル/トロイオンスで取引を終えました。これは、6月に見られた急騰の一服を示す調整局面と捉えられます。背景には、6月初旬から中旬にかけての急騰(2025年Q2で+36%、最高1,432ドル)からのリバウンド局面があり、中国の輸入需要減や南アフリカ生産の回復期待が相殺材料となっています。一方で、「ゴールド疲労」に伴う中国国内におけるプラチナ需要のシフトが継続中で、特に宝飾用途での購買が加速。WPIC報告によると、2025年のプラチナ市場は約96万オンスの供給不足が見込まれ、在庫は枯渇傾向にあるとされます。業界予測では、“構造的な需給ファンダメンタルズ”が依然強固であるため、価格は調整後に再浮上するとの見方が優勢です。特に自動車触媒用途(ハイブリッド重視)や新興技術(燃料電池)への期待感が中長期的な底支えとなっています 。 |
7/8 | 6,969円 (-37) | 7月8日(火)のプラチナ相場は、前日比で37円下落し、1gあたり6,969円となりました。背景には、トランプ米大統領が日本と韓国を対象に25%の関税を発表したことがあります。現時点で即時適用ではなく、8月1日までの交渉次第で適用する姿勢を示し、制裁と対話の両面を維持したかたちです。この措置は、米国内インフレへの影響を先送りする狙いも含まれています。米ホワイトハウスのレビット報道官は7日、関税に関する書簡が12カ国に送られたことを明かし、その内容は大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」にも公開されました。関税適用の延期は決定されたものの、先行きへの不安が市場に影を落とし、プラチナは売り優勢となりました。 |
7/9 | 6,932円 (-37) | 令和7年7月9日(水)のプラチナ相場は前日比で37円の下落となりました。1gあたりのプラチナ価格は6,932円です。トランプ大統領が、銅に50%の関税を課すと発表したほか、半導体や医薬品にも高関税を科す方針を示し、市場に波紋が広がりました。半導体はプラチナの重要な需要先であり、本来であれば価格への強い下押し圧力となる局面でしたが、関税発動の時期や詳細が不透明だったため、下げ幅は限定的となりました。医薬品への関税率は最大200%に達する可能性があり、発効まで1年~1年半の猶予を設けるとされています。また、新興国グループ「BRICS」諸国にも10%の関税を科す考えが示され、世界的な通商摩擦への懸念が高まっています。COMEX銅先物は10%を超える急騰を記録し、金融市場全体にも緊張が走っています。プラチナはこうした不確実性の中で売りが優勢となりました。 |
7/10 | 6,831円 (-101) | 令和7年7月10日(木)のプラチナ相場は前日比で101円の下落となりました。1gあたりのプラチナ価格は6,831円です。背景には、トランプ米大統領が半導体に加えて、銅に対しても50%の関税を課すと発表したことにあります。銅は経済全体の指標とされる重要素材であり、この措置により米国内の銅価格が急騰。ニューヨークの銅先物価格は過去最高値を更新し、ロンドン市場との価格差も拡大しました。これがコモディティ市場全体の不安定化を招き、プラチナにも下押し圧力がかかった模様です。一方で、市場ではすでに2月時点で関税を織り込んだ在庫積み増しが行われており、今後数カ月で銅の価格高騰は落ち着く可能性も指摘されています。トランプ政権は関税発動を8月1日とし、政策発表が相場に与える影響に注目が集まります。 |
7/11 | 6,926円 (+95) | 令和7年7月11日(金)のプラチナ相場は前日比で95円の騰貴となりました。1gあたりのプラチナ価格は6,926円です。今週続いた下落基調への調整が主な要因とみられます。米半導体大手エヌビディアのフアンCEOがトランプ大統領とホワイトハウスで会談するとの報道もありましたが、市場ではプラチナや半導体関連への影響は限定的との見方が優勢です。なお、エヌビディアは同日、時価総額が終値ベースで初の4兆ドルを突破。注目を集めましたが、中国向けAI半導体「H20」が輸出規制の影響で販売停止に追い込まれており、フアン氏はこれに強く反発。売上への大きな打撃が見込まれています。ただ、こうした半導体業界の動きが直接プラチナ価格を左右する段階には至っておらず、本日の上昇は主にテクニカルな反発とみられます。 |
7/14 | 7,125円 (+199) | 令和7年7月14日(月)のプラチナ相場は前日比で199円の続伸となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,125円です。上昇の背景には、トランプ米大統領による貿易関税政策の発言が影響しています。大統領は先週末、EUおよびメキシコに対して30%の関税を課すと警告しましたが、市場ではこの姿勢を「TACO(Trump Always Chickens Out)」、「トランプはいつも脅すだけで結局引き下がる」と揶揄する声もあり、関税が実際に発動される可能性は低いと見られています。この見方が過度な悲観を後退させ、買い戻しの動きを誘発しました。さらにEUもアメリカへの報復関税の発動時期を7月14日から8月上旬に延期し、米国の次の出方をうかがう構えを示しています。こうした地政学的リスクと市場心理の揺らぎが、プラチナ価格の押し上げ要因となりました。 |
7/15 | 7,031円 (-56) | 令和7年7月15日(火)のプラチナ相場は前日比で56円の下落となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,031円です。前日まで2日連続で約100円の上昇が続いたことによる利確を目的とした売りが優勢となりました。米ナスダック総合指数が最高値を更新する一方で、市場は米6月CPI(消費者物価指数)発表や貿易関税の行方を見極めようと、全体的に様子見ムードが強まりました。トランプ大統領はEUやメキシコに対して30%の関税を示唆していますが、「話し合いの余地がある」と発言し、過剰な市場反応を和らげようとしています。加えて、カナダ製品への35%関税や、銅・医薬品への高関税方針も重なり、市場の警戒感は継続。ただし、S&P500や中小型株を集めたラッセル2000指数は堅調で、経済への実質的な打撃は限定的とする見方も根強い状況です。 |
7/16 | 7,089円 (+58) | 令和7年7月16日(水)のプラチナ相場は前日比で58円の反発となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,089円です。ニューヨーク市場でプラチナは前日比0.50%上昇し、1,403.30ドル/トロイオンスとなりました。これは6月以降の上昇トレンドが続いている証と言え、直近では月間で約11.7%の値上がりを記録しています。この上昇背景は複数のファンダメンタル要因に支えられています。まず、南アフリカにおける供給制約が未だ解消されておらず、主要生産国による生産停滞が市場に供給不足感を与えています。一部ではこの影響が「構造的な供給ギャップ」を形成しており、長期的な下支え要因となっています。また、中国など新興国において「ゴールド疲れ」が顕在化しており、プラチナへの需要が宝飾用途を中心に代替的に増加しています。特に2025年前半は中国でのプラチナ宝飾需要が+26%増となり、投資および実需ファンダメンタルズが重なっています。加えて、ジンバブエのKuvimbaが本日の価格上昇を受け、地下掘削からオープンピット開発への転換を通じて生産計画を見直すなど、鉱業界で開発加速の動きが散見されます。これは即効性が薄いものの、企業レベルで環境変化に対応しつつあることを示す貴重な指標になっています。総じて、プラチナは金を上回る割安感と供給不均衡、そして宝飾や投資需要の拡大という三重の追い風に支えられています。現在の上昇トレンドは強力であり、短期的な押し目調整の動きがあっても、1,350~1,380ドルでの维持が確認できれば中期的に1,450ドル超えを視野に入れた展開が期待されます。 |
7/17 | 7,312円 (+223) | 令和7年7月17日(木)のプラチナ相場は前日比で223円の続伸となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,312円です。背景には、トランプ米大統領によるFRBパウエル議長の解任報道が影響しています。これを受けて米国債の利回りが低下し、安全資産への資金流入が強まる中、「有事の貴金属」とされつつあるプラチナの需要が拡大した模様です。一方、金価格は18円下落し、過熱感から利益確定売りが出たとみられます。市場では、パウエル議長の解任に関するトランプ氏の発言が揺れ動いており、正式に否定はしつつも「何も排除していない」と述べるなど曖昧な姿勢が続いています。こうした不透明感が市場心理を刺激し、金からプラチナへの資金シフトが起こっているものと考えられます。今後もFRBの独立性や米政権の動向が、プラチナ市場の重要な変動要因となる見通しとなっております。 |
7/18 | 7,597円 (+285) | 令和7年7月18日(金)のプラチナ相場は前日比で285円の続伸となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,597円です。NY市場ではプラチナが1,472.20ドル/オンスと前日比1%上昇し、2014年8月以来の高値を更新しました。これは金相場が横ばい推移となる中、ドル安基調および米10年国債利回りの低下を受けて、プラチナへの資金流入が加速したためとみられます。ファンダメンタルズ面では、2025年前半にプラチナが約30~47%も急上昇していることが、市場の需給逼迫感を鮮明に示しています 。これは中国での宝飾・投資用途の需要増と南アフリカ・ジンバブエでの供給制約の影響によるもので、世界的な在庫不足が継続している証拠です。また、短期的にはXTBのレポートによると、ドル指数の一時的な軟化および総合的なリスク選好の改善を背景にプラチナが4.5%急伸、$1,415–1,420が直近の重要レジスタンスラインとして意識されています。テクニカル分析では、10年ぶり高値圏での高値警戒感と、同時に強い上昇トレンドが継続している状況です。投資家心理としては、金の高値を背景に「ゴールド疲れ(gold fatigue)」による資金シフトが顕著となり、特に中国などでプラチナが代替資産として選好されています。WPICの推計によると、プラチナ市場は2024~2025年に構造的な供給不足となっており、これが相場の底堅さにつながっています。 |
7/22 | 7,457円 (-140) | 令和7年7月22日(火)のプラチナ相場は前日比で140円の下落となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,457円です。過去2日で計400円超の上昇があったことから、利益確定売りが優勢となりました。さらに、トランプ大統領がパウエルFRB議長の「解任の可能性は非常に低い」と発言したことで、即時の利下げ観測が後退。これがプラチナ価格の下押し要因とみられます。一方、トランプ政権は今週中にAIによる政策計画を発表すると報じられており、関連するテクノロジー・半導体分野への影響が注目されています。特にプラチナ需要との関連で、今後の市場反応が焦点となりそうです。FRB議長の任期は来年5月までですが、後任人事への関心も高まっており、政権内では依然としてパウエル氏への批判もある中、プラチナ価格の動向にも警戒感が広がっています。 |
7/23 | 7,457円 (-140) | 令和7年7月23日(水)のプラチナ相場は前日比で84円の続落となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,373円です。トランプ米大統領が日本との間で大規模な貿易合意を結んだと発表がありました。SNSでの投稿によれば、日米間の相互関税は15%とされ、日本の対米輸出の主力である自動車関税も25%から12.5%へ引き下げられる見通しです。さらに、日本側は米国への総額5,500億ドルの投資を行い、その利益の大半を米国が受け取るとされ、米国産農産物の市場アクセス拡大も合意に含まれています。こうした内容から、日米貿易関係の改善によるプラチナ需要の変動が予想されますが、発表から間もないため、相場にはまだ反映されておらず、今後の上昇要因となる可能性もあります。 |
7/24 | 7,248円 (-209) | - |
7/25 | 7,299円 (+51) | 令和7年7月25日(金)のプラチナ相場は前日比で51円の騰貴となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,299円です。背景には、トランプ米大統領による連邦準備理事会(FRB)への圧力が影響しています。トランプ氏は24日、FRB本部の改修現場を視察し、費用の高騰を批判するとともに、パウエルFRB議長に対して再び利下げを要請しました。一方で、議長の解任については「必要ない」と発言しつつも、後任候補を念頭に置いていることを示唆。FRB本部の改修費用を巡ってはトランプ氏とパウエル氏の間に認識のズレも見られました。FRBによる金融緩和期待が高まり、投資家心理を支える形でプラチナ相場は上昇。今後のFOMC(7月29~30日)での政策決定が注目されます。 |
7/28 | 7,287円 (-12) | 令和7年7月28日(月)のプラチナ相場は前日比で12円の下落となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,287円です。28日午前の東京外国為替市場では、1ドル=147円84銭〜87銭まで円が下落。これは米国とEUが貿易交渉で合意し、世界経済の不透明感がやや和らいだとの見方から、リスク回避姿勢が後退し、円売り・ドル買いが強まったためとみられます。また、日本国内では石破首相の続投に対する党内反発が表面化し、政局の不安定さも円売りを促す材料となりました。一方、米トランプ大統領はFRB本部を視察し、パウエル議長に対する利下げ圧力を継続。中央銀行の独立性への介入姿勢も市場の注目を集めている。こうした国際的・国内的要因が重なり、プラチナ市場には引き続き慎重なムードが漂っています。 |
7/29 | 7,243円 (-44) | 令和7年7月29日(火)のプラチナ相場は前日比で44円の下落となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,243円です。背景には、米国とEU間で関税引き下げに関する合意が発表されたことがあります。スコットランドを訪問中のトランプ米大統領は、EUのフォンデアライエン委員長と会談し、EU製品に対して8月1日から予定していた30%の関税を15%に緩和すると表明。一方で、鉄鋼やアルミ製品への高関税(50%)は維持されるとしています。またEU側は、米国からのエネルギー購入や巨額の対米投資を約束。これにより両地域間の通商関係が改善されるとの期待が高まりました。貿易摩擦緩和により投資家のリスク回避姿勢が弱まり、安全資産とされるプラチナへの買いが後退したことが、価格下落の一因となっています。 |
7/30 | 7,210円 (-33) | - |
7/31 | 6,874円 (-336) | 令和7年7月31日(木)のプラチナ相場は前日比で44円の下落となりました。1gあたりのプラチナ価格は7,243円です。FOMCでは政策金利が据え置かれましたが、利下げを主張する理事の登場で市場に動揺が走っています。9月の利下げ確率が50%を下回ったことに加え、関税や地政学的リスクの材料出尽くし感が重なり、金利政策への関心が集中。これにより、利下げ観測後退が価格下落に拍車をかけました。過熱感があった相場には調整圧力がかかりやすく、短期的な需給のゆるみも影響した可能性があるとみられます。今後は雇用統計など新たな経済指標が注目されます。 |
2025年7月のプラチナ相場に関して専門家の考察
令和7年7月のプラチナ相場は、月を通して上昇基調が鮮明となり、金相場とは異なる値動きで注目を集めた。月初は米経済指標の悪化と利下げ観測の高まりを背景に、投資資金が貴金属市場に流入。加えて、中国の景気刺激策への期待も重なり、プラチナ価格はじわじわと値を上げ始めた。とりわけ、自動車触媒用途での需要が期待される中、中国・インドを中心とした新興国市場のEV・ハイブリッド車拡大が中長期的な材料視となっていた。また、ロシア産プラチナへの供給懸念が再燃したことも需給逼迫への警戒感を強め、7月中旬には1gあたり6,800円台を突破。年初来の高値圏で推移する場面も見られた。加えて、ドル安・円安のダブル効果により、国内プラチナ価格は為替要因によっても支えられた。米国ではFRBの政策金利維持が発表された一方で、長期的な利下げ観測は根強く、プラチナを含む非金利資産への投資が強まった。これにより、投機的な資金の流入が価格を押し上げる一因となったと考えられる。ただし月末にかけては、米欧間の貿易協議進展やインフレ鎮静化傾向を受け、いったん調整に入る場面もあった。特に、投資家の利益確定売りが強まり、やや値を下げる展開も見られたが、基調としては「プラチナ需要の堅調さと供給不安」が支える構造的強さが意識された1か月だった。今後のプラチナ相場は、世界的な景気回復ペースや自動車業界の動向、そしてロシア情勢を含む供給側の不安定さに左右される可能性が高く、7月の上昇はその序章に過ぎないとの見方もある。

大嶋 雄介
2010年にゴールドプラザに入社し、千葉店の店長として3年間で月間売上の最高記録を達成。鑑定士としてのキャリアをしっかりと積み上げました。その後、集客の戦略構想やSNSを活用したPR活動をしながら、リサイクル業界への深い理解と経験を積みました。現在は貴金属の換金業務に従事し、金融相場や市場動向の分析を通して緻密な専門知識を深化させています。BSテレ東「なないろ日和」などに出演。
2025年(1月~12月) プラチナ相場の価格推移
過去のプラチナ相場の価格推移

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