金を売却した時の消費税の納税方法

2015/09/26

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金の売却に関する税金としてはいくつかの種類があります。

売却した際の譲渡所得もそのひとつですが、もっと私たちの生活で身近な税金である消費税も関わっているのです。

金の売却を考えているのであれば、どのようなタイミングで、どう納めるのかなど知っておきたいもの。

そこで今回は、金の売却したときにかかる消費税について、またその納税方法はどうすれば良いのかなどについて、紹介したいと思います。

金の売買にも消費税はかかる

金を購入するとき、消費税についてあまり意識していない人は多いかもしれません。

しかし、たとえ金を購入するからといって特別なことはなく、普段私たちが買い物をするときと同様に消費税を支払う必要があります。

金を買う人は購入代金に上乗せされた形で支払い、販売した事業者が国に納めるという流れになっています。

ですから金を売却するときには、消費税分を上乗せして受け取ることになります。

実際に明示されていなかったとしても、消費税をプラスした買取金額を受け取っているのが通常です。

金の購入時に消費税を支払い、売却時に消費税を受け取った側が、それを後で納税するということが、売買の度に行われているのです。

金を売却したときの消費税は納税するの?

購入者から受け取った消費税は、売った側が国に納税する義務があります。

ということは、金の売却時に受け取った消費税を、販売業者と同様に後から国に納税しなければいけないということです。

しかし、納税義務が発生するのはあくまで個人事業主や法人の場合です。

個人として売却した場合には納税の義務がありません。

ちなみに、個人事業主の場合も、1,000万円という納付免税枠があります。

消費税率が変化すれば儲かる?

金の売却時にかかる消費税は、個人としての売買であれば納税の義務がありませんので、購入時に支払った分との相殺というのが通常です。

しかし、日本の消費税率はどんどん変わっています。

平成元年の導入時に3%だったものがその後5%、8%、やがて10%と上がる予定です。

単純に考えれば、購入時の消費税率よりも売却時の消費税率が上がっていれば、その差額分が儲けとなる可能性もあるということです。

ただし、消費税率の差で必ず儲かるのかというと、そういうわけではありません。

なぜかと言えば、金の相場は変動するものだからです。

消費税率の差を見ただけでは一見儲かったような気になるかもしれませんが、それはあくまで購入時と売却時の相場が同じだった場合には、という前提があるのを忘れてはいけません。

つまり、よほど幸運な売却のタイミングに恵まれないと、消費税の差額で儲けようというのは難しいということです。

個人として金を売るのであれば、売却時の消費税を納税する義務が無いということは、消費税率が上がりつつある現在では損する可能性が低いということです。

ただし先ほども触れたように、金の相場は変動するものです。

また場合によっては譲渡所得として申告する必要がある場合もありますので、特に金で資産運用をという方は、消費税も含め、金の売買にまつわる税金の知識について、よく調べておくことをおすすめします。