プラチナの刻印と種類
2016/02/20
プラチナの刻印にはさまざまな種類があり、刻印はそのプラチナの純度を示す重要なものとなります。
金であれば18Kや24Kなどをよく目にするかもしれませんが、プラチナの刻印についてはよく知らないという方も多いかもしれません。
そこで今回は、プラチナの刻印と種類についてご紹介します。
もし、プラチナのジュエリーなどお持ちであれば、ぜひ刻印を確認してみてください。
プラチナの刻印の意味
金は柔らかい性質があるため、ほかの金属を混ぜて加工するということはよく知られていますが、プラチナも同様の加工が施されることが一般的です。
ただ、プラチナは変形しても元に戻りやすいので、そのしなやかさを活かして金よりも凝ったデザインに加工されることもあります。
プラチナの耐久性を高めるためによく使用されている割り金としては、パラジウムがあげられます。
割り金を混ぜ物と捉えてあまりいい印象を持たない方もいるかもしれませんが、プラチナの弱点を補うための加工ですので、決して悪意のあるものではないということを覚えておきましょう。
また、パラジウムはプラチナと同じ白金族元素の仲間なので、耐久性を高めるだけでなく、白色を強調して光沢を増す働きもしています。
プラチナの刻印の種類
プラチナの刻印は、プラチナとパラジウムなどの割り金の割合を表すものです。
日本では1000分率(パーミル)が用いられ、Ptの文字を頭につけますが、これは中国やインドでも同じです。
ちなみに、アメリカではPTやPLAT と表記し、数字の後にアルファベットを記載する場合もあるようです。
また、かつてはPmやPMと刻印されていたこともあります。
Pt999…プラチナ純度99.9%
以前はPt1000と刻印されていましたが、100%の純度は存在しないことから2012年4月以降はPt999と刻印されるようになりました。
Pt999は純度が高い分かなり柔らかいので、ジュエリーにはあまり使われません。
また、いわゆるプラチナらしい白い輝きが弱く、どちらかというと黒っぽい印象なので、特にブライダルジュエリーには不向きかもしれません。
Pt950…プラチナ純度95%
Pt950はプラチナ純度が95%で、カルティエやティファニーなどの高級ブランドのジュエリーによく使われています。
ただ、この純度でもプラチナはまだ柔らかいので、パラジウムだけでなくルテニウムを2%程度加えて強度を増すこともあります。
こういった加工を行ったものは「ハードプラチナ」と呼ばれています。
Pt900…プラチナ純度90%
非常に加工しやすい純度であるため、ジュエリーにもっともよく使われていると言われています。
Pt850…プラチナ純度85%
日本では、純度85%以上でなければジュエリーとして認められていません。
プラチナの最低ラインだと覚えておきましょう。
今回はプラチナの刻印についてご紹介してきましたが、実は刻印そのものは義務ではありません。
ただし、「正確な刻印をする」というルールはありますので、たとえばシルバーにプラチナの刻印をしてしまうと詐欺罪になります。
中には、悪意を持って虚偽の刻印をする業者もいますので、プラチナ製品が手元にある場合は、一度信頼できる店舗で鑑定してもらうことをおすすめします。