透明度や見た目が違う。ダイヤモンドの様々な種類
2015/06/21
ダイヤモンドには輝き、色、カットなどたくさんの種類があることをご存知でしょうか。
ダイヤモンドがたくさんの種類に分類されるのは、ほかの宝石にはない特徴を備えているからだと言えます。
光の屈折率や反射率がほかの宝石と比べて高いことが、ダイヤモンドの種類が多い理由の一つになっています。
個体によって研磨面がシャープであったり、透明度がとても高かったりと、見た目に大きく影響する種類もあります。
今回は、ダイヤモンドのさまざまな種類についてご紹介しましょう。
ダイヤモンドの輝きには種類がある
ダイヤモンドの輝きには種類があり、「ファイア(ディスパーション)」、「ブライトネス」、「シンチレーション」の3種類に分けられます。
それぞれの特徴をご紹介しましょう。
ファイア(fire)、またはディスパーション(dispersion)
「ファイア(ディスパレーション)」とは、ダイヤモンドの内部に入った光が反射を繰り返しながら、プリズム効果を生み、虹色の輝き(スペクトル・カラー)になることを指します。
光が入る角度が、ダイヤモンドに対して水平であるほど屈折が大きくなります。
ブリリアンス(brilliance)、またはブライトネス(brightness)
「ブリリアンス(ブライトネス)」とは、ダイヤモンドの内部や外部を通った光が全反射することによって生まれる、純白の輝きを指します。
前述の「ファイア」と調和することで、よりゴージャスなダイヤモンド特有の輝きを放ちます。
この光を最も反射させるためには、ダイヤモンド下部の三角の深さが重要になってきます。
シンチレーション(scintillation)
「シンチレーション」とは、ダイヤモンド表面に当たった光が、光のくる方向や動きによってキラキラと輝く状態を指します。
中と外のダイヤモンドの状態や、明るい部分と暗い部分のコントラストなどによって、明るさが変わってきます。
ダイヤモンドは無色の宝石の中で最大の屈折率を誇ります。
外部から入った光は結晶の中で全て反射するため、「ダイヤモンド光沢」と呼ばれる鋭い光沢(輝き)が生まれるのです。
ダイヤモンドは、これらの3種類の輝きが合わさってできているのです。
この3種類の輝きのバランスが取れていて、どこから見ても美しく輝くものが、品質の高いダイヤモンドなのです。
ファンシーカラーダイヤモンド
ダイヤモンドには、ピンク、レッド、オレンジ、ブルー、パープル、イエロー、グリーン、バイオレットなどの色をしたファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれる種類もあります。
ダイヤモンドの原石のときに取り込んだ原子の状態や反応によって、色がつくと考えられています。
GIA(米国宝石学会)のカラーチャートには含まれていませんが、ホワイト、グレー、ブラック、ブラウンといった種類のダイヤモンドもあります。
色が濃いものはとても貴重なので、なかなかお目にかかることはできません。
また、イエローは無色透明の品質基準において、グレードが下がる評価になっていますが、綺麗な黄色であればファンシーカラーダイヤモンドとしての価値が高くなるものもあります。
最近では、放射線によってブルーやピンクに人工的に着色したものも登場しています。
ハート&キューピッド
近年、スコープでのぞくとハートと矢の形が見える「ハート&キューピッド」というカットが人気を博しています。
これは左右の対称性が高いことを証明しており、希少価値があります。
正式なカットグレードではありませんが、その美しさから「ハート&キューピッド」でないものよりも割高で販売されています。
ダイヤモンドにも輝きの種類、色の種類、カットの種類など、様々な種類がありますので、ダイヤモンドを選ぶ際は参考にしてみてください。